大型ブラウンを求めて晩秋の芦ノ湖へ 2016

大型ブラウンを求めて晩秋の芦ノ湖へ 2016

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 私の中での晩秋の芦ノ湖の釣りといったら、風はビュービュー! そして波はジャブジャブといった具合に、冷たい季節風が吹き付ける中、波に揉まれながらただひたすらにキャストを続けるといったイメージがあります。釣り人にとってはかなり辛い状況ですが、過去の経験からそんな荒れた天気の日こそ良い釣りが出来るといった確信があるため、いつも待ってましたとばかりに胸を高鳴らせ現地へと向かっています。

そんな感じですから釣行前にはいつも天気予報とにらめっこ。 風力は? 風向きは? と最新のピンポイント予報の確認に余念がありません。 ところがそんな期待とは裏腹に2016年の晩秋はいつも穏やかなお天気の日ばかり。表示される値はいつも風力1か2の静穏で、紅葉狩りを楽しむ観光客とは対照的にテンションがなかなか上がらない日が続いていました。 そしてこの日も朝から風のない穏やかなお天気のようです。ようやく空が白み始めうっすらと目に映った湖面はまさに鏡のようでした。 (今日もスローな釣りか...⤵) こんな風も波もないようなマヅメ時、魚たちはどうやら上の方が気になるらしく、表層での反応が良くなる事があります。そんな状況の時に私がもっぱら使用するルアーは【チェリーブラッドSR90】と【チェリーブラッドLL70S】のふたつ。先ずはこれらを使って表層の広範囲を手返し良く探るようにしています。

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【チェリーブラッドSR90】はフローティングタイプのシャローランナー(潜航深度はMAX60cm前後)でアクションはローリングが主体。 対する【チェリーブラッドLL70S】はシンキングタイプのペンシルベイトで、ただ巻き時は頭を支点に後傾姿勢でテイルを左右にユラユラとさせる振り子アクションが主体となっています。 私は表層付近をアピールをやや大きめに、より低速で探りたいといった場合には【チェリーブラッドSR90】を、シルエットを小さく そしてよりナチュラルに探りたいといった場合には【チェリーブラッドLL70S】をそれぞれ使い分けるようにしています。  この日はここ最近の釣果の事もあり【チェリーブラッドSR90】を選択。カラーはマヅメ時の薄暗い時間帯に実績のあるグリーンゴールド(No.06)を選びました。これをルアー着水後は凡そ1~2秒でハンドル1回転(2500番ノーマルギアのスピニングリール 1巻き凡そ70cmを使用)のスピードを基本に ただ巻きするだけ。【チェリーブラッドSR90】に関しては、ルアーがアクションしなくなる程のデッドスローで水面に引き波を立てながら巻く時もありますが、その時もとにかく一定のスピードで最後のティップぎりぎりまで巻き続けるのが肝要だと思っています(目の前でバイトしてくるケースが度々あるためです)。 ※ 着水直後(止水域しかも湖流なし)の【チェリーブラッドSR90】は重心移動用のタングステンボールが後方に移動しているため、立ち姿勢で浮いている場合が殆どだと思います。この状態でゆっくりのただ巻きを行うと、タングステンボールが後方に残ったままとなってしまう場合があり、ルアー本来のアクションが出ない事があります。私はこれを避けるため、巻き始めのほんの一瞬だけ早巻きするなどして、後方にあるタングステンボールを前方に移動させるための動作を加えるようにしています。 そしてこの日も朝の静寂が破られました! 全神経をルアーの動きに集中している最中に、突如『ズドンッ!』と襲ってくるあの衝撃はほんとたまりません♡ 10月~11月後半の秋シーズンの前半戦、水面が穏やかで水温が一桁台に突入する前の時期に特に威力を発揮する釣り方だと思っています。 ちょっと地味で忍耐が必要な釣りとなりますが、機会がありましたら是非とも一度試してみて下さい。

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〇 使用タックル

ロッド : TLB-83DT ラグレス・ボロン(SMITH) リール : 10 CERTATE 2500(DAIWA) ライン : VARIVAS ハイグレードPE ブルー 1.0号(13.1lb)(MORRIS) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 12lb(MORRIS) ルアー : チェリーブラッドSR90(SMITH)       チェリーブラッドLL70S(SMITH)※ フックはテイルのみ       ※ シュアーフック Wトラウトタテアイ 6B(SMITH) ネット : チェリーネット・サツキ(SMITH)

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10 years ago

中禅寺湖釣行(備忘録) -20140727-

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梅雨明けを迎えた中禅寺湖に出掛けて来ました。今回は都合により午前中だけの釣行。早いところ楽になりたいとの思いから、朝一からいきなり大本命のポイントに向かいました。前回と同様にメタルミノーを使ったショアからのジギングを行いますが、上手い具合にシャクリのリズムを刻めません。 (シマッタ!)

釣りを開始して直ぐに上手くシャクレないのは毎度のこと。寝ぼけていたのか、事前に身体を慣らしておく必要があったことをすっかり忘れておりました。そのお陰で折角のポイントも場荒れしてしまって台無しですorz...。 それから暫くシャクリ続けて、納得のゆくリズムが刻めたところでポイント移動を行いました。そしてそこでの第一投目。フワッとした違和感を覚えた次のシャクリで(ドン!) (巷では 壁ドン!が流行みたいですが、私はこちらのドン!の方が萌えますね!) かなり良い引きをしたので70は確実だと思ったのですが、残念ながらあと1cm足りませんでした。次回どうする!?回数券買おうか???

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(上写真)関東地方もようやく梅雨が明けました

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(上写真)今回は山側に入りました

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(上写真)朝一からピーカン無風はつらい。※ 釣れたポイントとは関係ありません

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(上写真)朝一に出てくれたレイクトラウト(69cm)

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(上写真)使用したルアーはメタルミノー18g(イワシカラー)

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(上写真)メタルミノー18g(イワシカラー)。※もう何年も前にカタログ落ちしてしまった初代モデル

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(上写真)お昼前には家路へと就きました。 ※ 釣れたポイントとは関係ありません

6 years ago

中禅寺湖 水の中にも夏の気配(備忘録)-2018.06.22-

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国道側での滑り出しはとてもよかったのですが、その後の蝉活が全くダメでもう疲れ果てました。中禅寺湖ももうすぐ夏ですね。

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(上写真)日中の表層水温は17℃前後

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(上写真)メタルミノーEXに出てくれた中禅寺湖のレイクトラウト(78cm)

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(上写真)立派な胸鰭でした

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(上写真)久しぶりの手のひらサイズ

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(上写真)メタルミノーEX(No.07 グリーンシルバー)のフロントアシストフック仕様にて

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(上写真)久しぶりに良いサイズのレイクトラウトが出てくれました!

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(上写真)九輪草(クリンソウ)の見頃は過ぎたといった感じでした

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(上写真)国道側の次は、山側で蝉の釣り。美蝉を入れるのにリバーシブル・ルアーケース D86 がちょうどいい感じです!

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(上写真)日中は蝉ブラを求めて山側&国道側を探りましたが...。※ 釣ったポイントとは関係ありません

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(上写真)とても雰囲気はよかったのですが、蝉を見に来たのはトータルでも一匹だけでした(涙)※ 釣ったポイントとは関係ありません

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(上写真)至る所に蝉使いのアングラーの姿を見つけることが出来ました。※ 釣ったポイントとは関係ありません

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(上写真)山登りにもよい季節になってきました

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(上写真)久しぶりの梅雨の晴れ間となりました。※ 釣ったポイントとは関係ありません


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8 years ago

レイクトラウトを求めて早春の中禅寺湖へ 2017

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今回は解禁から間もない 早春の中禅寺湖に出掛けて来ました。ちょうど芦ノ湖が良い時期という事もあり、例年なら中禅寺湖のスタートはもう少し先になるのが ここ数年の私のパターンなのですが、今シーズンは少し思うところがあり早目の中禅寺湖スタートとなりました。

今回使用したルアーはフローティングミノーの【パニッシュ85F】。 表層水温が4℃前後といったキンキンに冷えた今の状況でフローティングミノーを使った釣りが果たして成立するのかどうか? これを確かめてみたいというのが今回釣行の大きな目的でした。

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入ったポイントは沖にブレイクを控えた遠浅のシャローエリア。昨年はこの時期でも沢山のワカサギの姿を目撃する事が出来ましたが、今年は季節の進行が遅れているのか全く見る事は出来ませんでした。 ミノーの釣りに於いてワカサギの有無は決して無視する事の出来ないとても大事な要素。一抹の不安を抱えながらの実釣開始となりました。

ルアーをキャストした後はグリグリグリッとパニッシュを水に馴染ませる形で急速潜航させて その後ストップ! この時出来てしまったラインスラッグを回収してラインが極力一直線になるようにメンディング作業を行いました(ルアーへのアクション伝達を良くするため、さらにアタリを取り易くするための作業です)。 その後はロッドを使って軽めにチャッチャッと2回ジャークさせた後にピタッとストップ(3秒程度)。その後またチャッチャッとやったらストップさせて、後はこれを繰り返しました。 魚がルアーにアタックしてくるタイミングは大抵の場合、ジャーク後のストップの最中である事が殆どだと思います。このため、このストップの際に余りにもラインが弛んでいると、せっかくやって来たアタリを見逃してしまう可能性が大きくなります。特に朝夕のマヅメ時などの薄暗い時間帯はラインの動きを目視する事が出来ないので、ラインから伝わってくる感触の変化だけがアタリを知る唯一の手掛かりとなります。 かといってラインを逆に張り過ぎてしまうと、今度は浮き上がりの最中のルアーが手前の方に不自然な形で寄って来てしまうため魚に違和感を与えてしまう恐れがあると考えます。張らず緩めずの丁度いいラインテンションを保ってやることで、より深いバイトが得られかつアタリの見逃しを防ぐ事が可能であると考えます。 そして釣り開始からちょうど1時間が経過したam5:00過ぎについに待ちにまったバイトがやって来ました。 ジャークで一瞬ヒラを打ったパニッシュが ストップでスーッと浮き上がって来る最中に相手は勢いよくひったくって行きました。 暗がりの中、無事にネットに納まった相手は75cmのレイクトラウトでした。 厳寒期明けでもしっかり餌が獲れているらしくなかなか恰幅のいい個体でした。

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その後は同じ探り方で2匹のレイクトラウトを追加。さらにこれから本格化するであろうワカサギの接岸時に特に威力を発揮するフローティングペンシルミノー【チェリーブラッド70DRIFT】のホットケにも良型のレイクトラウトが顔を出してくれました。

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今回、表層水温が4℃前後という 魚にとっても非常に厳しいと思われる状況でも、トラウト(今回はレイクトラウト)が表層 さらにはトップのミノーイングにまで出てくれる事を確認しました。さらにそれは交通事故のような偶発的なものではなく、再現性のあるもので魚たちがとても喰う気満々であった事にはとても驚かされました。 陸水学に照らし合わせれば今は春の大循環期(ターンオーバー)に当たると思われます。水の中は下層から表層まで水温はほぼ4℃前後で変わらないという状況を考えると、魚たちが普通に表層に居ても何らおかしくはない、むしろ厳寒期明けというとてもお腹を空かせた状態なら餌(今回の場合は接岸していたと思われるヒメマスやワカサギでしょうか)を探しに表層にやって来るというのは、きっととても理にかなった事になるのでしょう。 ですが理屈ではそうであっても、実際にそれを目の当たりにするとやはり驚きは隠せませんでした。 今回の釣行は自身が抱く魚に対する先入観や思い込みをまたひとつ無くす事が出来たという点で非常に有意義なものとなりました。次はいったいどんな驚きや発見が待っているのか次回釣行が楽しみでなりません。

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※ 上に記したジャークの回数やストップ時間などは、この時たまたま行ったものであり、その値を制限するものでは勿論ありません。ワカサギの出現状態によってはアクション自体もグリグリなどの方が反応がよかったりする事もありますし、また魚種によってアクションの好みも違うのかな?なんて考えさせられた事も度々あります。その時の魚の状況に合わせて色々と探って行くのが釣りの一番の楽しみだと思っています。フローティングミノー パニッシュを使って中禅寺湖での記憶に残る一匹との出会いを果たして頂ければと思います。

〇 使用タックル

ロッド : TLB-83DT ラグレス・ボロン(SMITH) リール : 13 CERTATE 2500(DAIWA) ライン : VARIVAS ハイグレードPE ブルー 0.8号(MORRIS) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 12lb(MORRIS) スナップ: SPスナップ #2 強度21kg(SMITH) ルアー : パニッシュ85F、70F(SMITH)       CB70DRIFT(SMITH)       ※ どちらもバーブは潰してあります ネット : チェリーネット Lサイズ サクラ(SMITH)


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11 years ago

ブラウンを求めて晩秋の芦ノ湖へ 2013

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 あの魚っ気ムンムンの状況の中、自分にはカスリもしなかった悔しさをきっかけに始まった芦ノ湖へのリベンジ釣行でしたが、釣れたら釣れたでまた行きたくなるのが釣り師の性(さが)であるようです! そんな訳で今回は晩秋の芦ノ湖へと 2013年の釣り納めをしに出掛けて来ました。

 この日入ったポイントは湖東側のとある一角。前回釣行時、終了時間ギリギリになってやっとの思いで魚を引き出せた、私にとってはとても印象に残るポイントでした。 夜半から吹き付ける北西風は未だに強く、湖面は大きく波立っていました。恐らくこの影響なのでしょう、前回あれだけ聞こえた朝一のボイル音はこの日はほとんど聞く事は出来ませんでした。 ですが目の前に広がる湖面からは魚の気配がビンビンと伝わって来ます。 恐らく釣り人にしか分からないこの感覚。興奮のあまり手は震え、ラインを結ぶのにも支障を来す程でした。

 この日用意したタックルはロッド:ラグレス・ボロン TLB-83DT にライン:PE0.8号+フロロリーダー10lb の組み合わせ。ルアーは本流でのサクラマスゲームでお馴染み スミスのフローティングミノー:チェリーブラッドMD75 を選択しました。これを前回と同様にステイ時間長めでの軽いジャーキングアクションで誘って行きました。 リアクションバイトとでも言うのでしょうか、前回はジャーキングの直後、ボディが一瞬バランスを崩した後での浮き上がりの際にバイトが集中しました。そこで今回も同じタイミングに特に意識を集中してポイントを扇状に広く探って行きました。 するとそんな中、遠方で大きな飛沫の音があがりました。暗がりのため目視する事は出来ませんでしたが、恐らくブラウンによるものだと思います(そう思いたい)。その音のした方角、さらに風の向きなどを考えるとリップ付きのミノーでは風の抵抗によりどうにも届きそうにありません。それならばということで、ここでルアーをリップレスシンキングミノー:チェリーブラッドLL70S へとチェンジ。向かい風なんて何のその! 狙いのポイントに向け、ルアーを遠投しました。 ラインスラッグに気を払いながらキャストを続けること数回。この日 最初となるアタリがやって来ました。釣り開始から僅か30分足らずでのヒット。いくら魚っ気ムンムンとはいえ、場合によってはボウズも十分あり得ると覚悟していただけに、この展開には正直 拍子抜けしてしまいました。 無事にネットに納まった相手は雄のブラウントラウトでした。

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 次のバイトが訪れたのはそれから凡そ1時間が経過してからの事でした。 チェリーブラッドMD75 に対して控えめなジャーキングアクションを加え、姿勢を戻し浮かび上がってくる途中で『ドンッ!』 これぞまさにミノーイングの醍醐味そのもの! といったとても気持ちの良いアタリでした。相手の動きはとても力強く、なかなか此方に寄って来てはくれませんでした。それでも何とか無事にネットインに成功! 相手は雌?のブラウントラウトでした。餌をしっかりと食べる事が出来ているとみえてコンディションは最高! こんな姿を見せられたら自然と顔がほころんできてしまいます。 魚はもちろんのこと、それを育む芦ノ湖にも大感謝の一日でした!

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〇 使用タックル

ロッド : TLB-83DT ラグレス・ボロン(SMITH) リール : 10 CERTATE 2500(DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 0.8号(12lb) LO-VIS GREEN(BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb(MORRIS) スナップ: クイック ロック スナップ #2(SMITH) ルアー : チェリーブラッドLL70S(SMITH)       ※ フックはシュアーフックのWトラウトタテアイ 6Bに換装       ※ テイル側1本のみでベリーフックなし       チェリーブラッドMD75(SMITH)       ※ バーブは潰してあります フック : シェアーフック Wトラウトタテアイ6B(SMITH) ネット : チェリーネット・サツキ(SMITH)


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17 years ago

阿寒湖釣行 -20071109*-

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 最近 急に朝夕の寒さが厳しさを増し季節がやっとカレンダーに追いついてきたなと感じられるようになってきました。しかし日中の気温は依然高く、11月とはとても思えないような温かい日が続いており、夏の異常気象の影響が未だあとを引きずっているなと感じさせられます。こんな到底秋とは思えない状況でも暦の上ではすでに冬。河川や湖では一部のC&R区間などを除いて大部分のフィールドが禁漁期を迎えてしまいました。

私もそうですが、この異常気象の影響で満足行く釣果が得られないまま今年の釣り納めを強いられてしまったアングラーの方も少なくないのではないでしょうか。そんな状況の中、今回 私は2007年の自然フィールドでの釣りを満足行く形で締めくくりたいと、禁漁まであと少しだけ猶予の残された阿寒湖に今年最後の釣果を求めて出掛けてきました。 ~ 釣行2日目 大島にて ~ 『今朝はまだ釣れてません。』 先ほど知人から届いた釣果情報を催促するメールに、この一行だけ書いて返事を済ませました。釣行2日目のこの日、私は良型アメマスを求めて朝一から大島に渡っていました。入ったポイントは大島の南西角で、ここからは対岸にある通称『原野』と呼ばれる葦原が延々と続くポイントを一望する事が出来ました。このポイントは初日である昨日にも訪れており、いきなり良型サイズのアメマスを手にする事のできた、今の私にとっては唯一望みを託すことのできるポイントでした。

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しかし私のこの願いもむなしく、釣りを開始してからすでに2時間以上が経過しましたが、たった一度のバイトすらありませんでした。 (あ~ぁ ダメかぁ~) 自然のフィールドなのだから、たった2時間釣れない事くらい特に珍しい事ではないのですが、前回 阿寒湖に訪れた際に夢のような好釣果を経験した私にとっては、この2時間はとても長く感じられるものでした。 実は そう感じられたのにはもう一つの理由がありました。それは昨日も厳しい釣りを強いられていたからなのですが、初日にいきなり良型アメマス(52cm)をキャッチする事が出来たためか、その嬉しさのあまり釣りをしている最中はさほど気にもなりませんでしたが、宿に帰り冷静になってその日一日を振り返ってみると、明らかに厳しかったと言わざるを得ない釣果でした。 (今回の阿寒湖、どうしてこんなに厳しいんだ...!?) 初日の釣りを終え宿に帰り、温泉に浸かりながらその理由についていろいろと考えてみました。とりあえず一日を振り返ってみます。 天気は曇り時々雨(霙混じり)、西の風(強風)、気温7℃、そして水温は8℃。昨夜この秋初めての雪が降ったそうです。 ・(雪の影響か?) 雪が降ったからといって水温が急激に低下したとも思えません。 ・(産卵期を迎えているから?) 阿寒湖へ流れ込む尻駒別川はこの時期、アメマスの産卵場所として有名ですが全個体が産卵に参加している訳ではない筈です。 ・(ポイントの選択ミス?) 西岸を除く大島周り全てを探ってみたしなぁ...。 ・(水質の影響?) 初日に釣りをしていてずっと気になっていた事がありました。それは水の透明度がとても悪かった事です。水色は紅茶色で腰の位置まで水に浸かると履いているウェーダーシューズが見えないほどの濁りでした。この状況を見た最初のうちは、強風(西風)による高波の影響で底砂が巻き上げられ濁りが入ったのだろうくらいにしか考えていませんでした。しかし風裏である島の東側に入っても状況は同じで、むしろこちらの方が濁りが酷いといったありさまでした。さらに波間に漂う消えることのない無数の泡の存在も気になりました。 (この状況ってあれだよなぁ...。) とりあえずフィッシングランド阿寒さんにことの真相について確かめてみる事にしました。

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そして一夜明けた翌朝(釣行2日目) 『そう、ターンオーバーだよ!』 あっさり言われてしまいました。 フィッシングランドの桶屋さんの話によると阿寒湖は今 ターンオーバー真っ只中! このため湖全域に濁りが入っており魚の活性があまりよくないとの事でした。 『ああ、やっぱりそうなんですね。』 ターンオーバーという現象を知らなかった訳ではありません。その発生メカニズムについても、ある程度は説明できるつもりでもいます。冷静になって考えてみれば、気温・水温が急激に低下するこの時期にこの自然現象が起こることはごく当たり前のこと、自然の摂理です。なのに釣行を計画している段階では、こんな状況になることなどまったく想像すらしませんでした。魚の反応がいまひとつ良くないこの状況は決して歓迎できるものではありません。しかし、あれこれ騒いだところで今更どうにかなるわけでもなく、これもまたひとつの良い経験だと納得し、素直に受け入れる事に決めました(事実、私にとってこんな経験は初めてのことでした。秋のターンオーバーが始まる時期には大部分の湖でトラウトは禁漁期を迎えているため釣りなどしたことはありませんでした)。

(ああ、ダメかぁ~) 時刻はすでにam9:00。島影であった大島西岸にもようやく陽の光が差してくるようになりました。するとこれと同時に湖水の濁りも露わになりました。 (こんなに濁るもんなんだ!) 以前訪れた際に目にした水色とはまるっきり異なっています。これだけ濁りがきついと魚がルアーを見つけるのは容易ではない筈です。 (気合を入れていかないととんでもない事になるな!) この光景を目の当たりにして、ことの重大さを改めて実感した瞬間でした。 陽が高くなるに従い、徐々に風が強くなってきました。昨日とは逆の東風です。ルアー操作も難しくなってきたため、風裏となる大島西岸の浅瀬までポイントを移動する事にしました。 ここは前回訪れた際、根掛かりに大変苦しめられた場所で入るのをずっと躊躇っていたポイントでした。 第1投目、左後方から風を受けバッハスペシャル・ジャパンバージョン18gを50メートルほど大遠投します。今回初めて使用したロッド『TRBX-SS83SD』との相性はバッチリです! 着水と同時にリーリングを開始。先ずは表層レンジをやや早目のリーリングで探って行きました。およそ2/3ほど引いてきた辺りでしょうか、魚がじゃれつくような感触がライン越しに伝わって来ました。そして第2投目、先程と同じコースをトレースし直すとほぼ同じタイミングで明確なバイトがやって来ました。間髪を入れずにロッドティップを頭上へと煽りアワセを入れます。しっかりとフッキングした様で、相手はいきなり水面を割って大きくジャンプを繰り返しました。どうやら魚たちは(少なくともレインボーたちは)表層近くを回遊している様子です。それならばとルアーをサイズダウン。ピュアの13g(シルバー)に付け替えフルキャストしました。着水後は5秒ほどカウントを刻んだ後にリーリングを開始しやはり表層レンジを気持ち速めにトレースしました。およそ半分くらい引いてきた頃でしょうか、突然リールハンドルの巻き抵抗が軽くなりました。 (おっ、喰い損なったな) おそらく魚はまだルアーを追尾しているはず。その後も何事もなかったように続けてリーリングを続けていると...!!! 今度は確実にハリ掛かりしました。相手はドラグを鳴らして猛烈な勢いで一気に沖へと向かって走り出します。 『おぉ~ 凄い引き!!』 やはりやる気のある個体は表層に居るようです。色々と試してみたところ、ターンオーバーによる濁りのためか視認性の良い光モノ(特にゴールド系)に効果がありました。釣れてくる魚たちはみなフッキングと同時に激しいジャンプを繰り返しました。ネットに納まってからもこの抵抗は続き、最後まで本当に気が抜けません。 (おっ、今度はサクラマスだ!) 先程までのノーカンジがまるで嘘であったかの様に、この後も心地よいテンポで釣れ続きました。ポイントによりこんなにも魚の付き方が違うとは本当に驚きです。

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しかし釣れてくる魚はレインボーとサクラマスばかり。なんとも贅沢な話ですが、この場所でこのまま釣りを続けていても恐らく釣れてくる魚種に変わりはないでしょう。今回の釣行目的はあくまで良型アメマスを手にする事です。多少後ろ髪を引かれる思いはありましたが、まだ見ぬさらなる良型アメマスを求めて大きくポイントを移動する事にしました。

次に入ったポイントは大島の南西角から300メートルほど北上した地点で、大島西岸のほぼ中央位地に当たるところでした。ここは湖底図で確認してみると浅瀬が続く大島西岸の中でブレイクが最も岸近くに寄った場所となっており、周囲とは明らかに地形が異なっています。

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目の前に広がる湖底には、先程まで探ってきたポイントと同様に、枕大の岩が沖までぎっしりと敷き詰められている様子で、適当な探り方をしていれば根掛かりは必至といった感じでした。そこでまず根掛かり回避可能なレンジを探ることから始め、その後 ポイントを扇状に広く探ってゆきました。そして探り始めてからおよそ5分ほど経った頃でしょうか、ピックアップ寸前のルアー後方を猛追してくる魚の姿が目に入りました。 (おおっ!!!) サイズは優に50cmはあろうかといった感じ、波と光の反射の影響ではっきりとは確認することは出来ませんでしたが体側には白い斑紋があったような気がします。 (このポイントか!) 胸に手を当てずとも心臓の鼓動が急激に速まって行くのが感じ取れます。急ぎルアーを回収し先程とまったく同じコースを再度トレースし直しました。(ふぅーっ...) まずは魚信なし。あまりの緊張と興奮で息が詰まります。そこでいちど大きく深呼吸して気持ちを整えました。 (よし、もう一度!) 背中に幾分強い風を感じながらピュア(13g)を沖のブレイク目掛けてフルキャストしました。そして着水と同時にカウントを刻み、ルアーが着底するであろう直前のタイミングでリーリングを開始した矢先の出来事です。竿先に鋭いアタリが伝わってきました。間髪を入れずにロッドでアワセを入れます!(ぬっ! ... ん!? ......んんっ???) 竿先できいてみても生命感はまったく伝わってきません。どうやら単なる根掛かりの様です。 『なんだよ、もっ-っ!!!』 一瞬にして緊張の糸が途切れてしまいました。流れを止めていた血液が一気に全身を巡ったのか、顔が上気するのが感じられました。 一度気持ちをリセットする必要があるようです。時刻はpm14:00過ぎ。岸辺に横たわる樹木に腰を掛け、冷え切った缶コーヒーと携帯ビスケットを口に運び少し休憩をとる事にしました。 結局、この後2時間近く同じポイントでキャストを繰り返したのですが、釣れたのは42cmの金色に輝くアメマス一匹のみでした。 このままの状態で一日の釣りを終えるのも悲しい気がしたため、昼間に複数匹のレインボーとサクラマスを手にする事が出来たポイントへ急ぎ引き返しました。そこではやはりレインボーのみでしたが、すぐに私の相手をしてくれました。 そして時刻はpm4:30。 雌阿寒岳へ沈む夕陽を背景に、逆光のなか何度もジャンプを繰り返す魚のシルエットを目に焼き付け、この日 大島をあとにしました。(さて 明日は最終日、いったいどこへ入ろうか?)

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~ 最終日 またまた大島にて ~ 最終日であるこの日、私はまた大島に渡っていました。昨夜、セイコーマートで買った豚丼と缶ビールを飲みながら、これまでの状況を思い返し何度も脳内会議を繰り返した挙句に出した結論でした。硫黄川、キナチャウシ、尻駒別、オンネナイ、ヤイタイ、林道前...??? どのポイントもいまひとつ釣りをするイメージが湧いてきません。インレットなど、産卵場所はそっとしておいてやりたいですし、そして何より秋深まったこの季節、熊との遭遇が頭をよぎってしまい本能的にこれらポイントに入ることを躊躇いました。観光地に近い場所で『そんなばかな!』と思うかも知れませんが、この地が野生動物たちの生活圏である事に間違いはありません。昨日も周囲の山々から響く鹿の甲高い鳴き声を一日中耳にしていました。何かあってからでは洒落にもなりません。危険にはこちらから近づかないのがいちばんです。 この日まず最初に入ったポイントは大島西岸の例の浅瀬でした。朝一からやや強い東風が吹いており、湖面がイイ感じに波立っています。 第1投目、昨日までと同じように表層レンジからまず探って行きました。するとピックアップ寸前(ロッドティップからほんの20cmほど)のルアーに魚が猛然とアタックしてくるのが一瞬目に入りました。するとその直後に竿先にまるでダンベルでも取り付けたかの様な急激な負荷が加わり、ロッドティップはおろかバット部分まで水中に絞り込まれました! (おっ、おおおーっ!!!) 今回に限らず阿寒湖の魚(特にレインボー)はピックアップ寸前のルアーにバイトしてくる頻度が多く、本釣行では全体のおよそ3割ほどがこのようなタイミングでフッキングしてきました。なかには水面上に飛び出たルアーに対して、水面を割って飛び出してくる個体などもおり最後まで本当に気が抜けませんでした。水が澄んでいればルアー後方をチェイスしてくる相手の姿を見る事ができ、僅かでも気持ちの準備が出来るのですが、今回は濁りのためそうもゆかずよりエキサイティングな釣りを楽しむ事が出来ました。

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そして釣り開始からおよそ2時間が経過したam8:30。サービス精神旺盛なレインボーのおかげで目はすっかり覚め、心も体も十分に温まりました。 (よし もう十分だな!!) 本釣行の目的である良型アメマスを求めてポイントを移動する事にしました。 場所は初日に良型アメマスを釣り上げた大島の南西角で、大島南岸の深場と西岸の浅瀬が交わるかけあがりを狙います。そこでは滝口方向から吹く強い風により湖水に強めの流れが出来ていました。

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釣り始める前にまずタックルの確認です。ライン先端を2mほどカットしピュア13g(BHGカラー)を結び直しました。水に浸けてしまったせいか、ドラグの調子がいまひとつ良くないのが気になります。 (よし、とりあえず準備OK!) 恐らくなにも起こらないでしょうが、まずは表層レンジから探ってゆきました。案の定、何も起こりません。続いては中層(5m程度)レンジを探ります。するとルアーまで残り5m位のところで魚信にも似た違和感が手元に伝わってきました。すかさずアワセを入れますが何も起こりません。(...???) その後何度か同じコースをトレースしてくるとまたも同じようなタイミングで手元に違和感が伝わってきました。どうやらかけあがりのショルダー部にルアーが接触した時の感触が手元に伝わって来ていたようです。 次は一気にボトムまで落とし込みました。水深は10m前後といったところでしょうか。ややゆっくりとしたリーリングでラインを巻き取りました。湖流の影響でかなりルアーが浮かび上がって来てしまっている感じです。ルアーウエイトを上げようかとも思いましたが、とりあえずあと数投はこのままで行くことにしました。再度ボトムレンジを探り、今度は途中何度かリーリングの手を止めてルアーに上下の動きを加えました。するとリールハンドルの巻き抵抗が一瞬だけ軽くなる手応えが感じられました。 (んんっ???) 気持ちを落ち着け今までとスピードが変わらぬようリーリングを続けていると 『ガンッ!!』 ルアーまで残り数メートルといった地点で強烈なアタリが手元に伝わってきました。おそらくルアーを喰い損ねた相手がそのままルアーを追尾、かけあがりの頂上で再度ルアーにアタックしてきたものと思われます。 相手は一気に下へと潜ってゆきました。湖底は大きな岩だらけ、もしそこに入り込まれでもしたら6lbのナイロンラインではひとたまりもありません。相手に主導権を握られないようにとすかさずロッドを立てて表層に引っ張り出そうと試みました。魚が大きく頭を振って必死に抵抗している様子がライン越しにはっきりと伝わってきます。この独特の重たい引きと頭の振り、まだ見た訳ではありませんがアメマスに間違いありません。しかも大きい! この後一進一退のやり取りがしばらく続きました。そしてようやくその姿が露わになります。やはりアメマスです。水面で激しく身をくねらせて抵抗を続けています。(お願いだからバレないでくれよ) 直ぐに背中のネットを取り外してランディング体勢に入りました。これでもかというくらいにロッドを持つ右腕を後方に伸ばしてロッド先端が必要以上に立つことが無いように調整、アメマスをネットへと誘導しました。相手が暴れる度に寿命が縮まるおもいです。このタイミングで過去に何度大物をバラしたことか。バラした後のあの悔しさはもう二度と味わいたくはありません。 (必ず逃がしてやるから、お願いだから暴れないで...) 私のこの願いが通じたのかアメマスが一瞬大人しくなりました。 (よし 今だ!!) 無事にネットに納まった相手は56cmの雄のアメマスでした。阿寒湖での自己記録更新です! 相手は騙されたと言わんばかりにネットの中で身をくねらせています。時刻はam9:30。帰りの渡船が迎えにくる3時間前の出来事でした。

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〇 使用タックル ロッド : TRBX-SS83SD(SMITH) リール : TWINPOWER 2500(SHIMANO) ライン : SUPER TROUT Advance 6lb(MORRIS) ルアー : BUCH SPESIAL JAPAN VERSION 18g(SMITH)       PURE 13g(SMITH) フック : シュアーフック サクラマス2G(SMITH)       ※ バーブは潰してあります ネット : マリエット・ネット(SMITH)

10 years ago

中禅寺湖釣行(備忘録) -20150504-

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今季初となる中禅寺湖に出掛けてきました。 メタルジグ&スプーンを使ったディープゾーンの釣りは残念ながら不発に終わりましたが、表層のミノーイングで良い魚たちが顔を出してくれました! 今年はワカサギの接岸が順調の様です。ポッコリお腹のナイスバディなトラウトたちに会うために、また近いうちに訪れたいと思います。

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(上写真)ヤシオツツジがちょうど見頃をむかえていました

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(上写真)当日は山側ランガンで10数キロは歩いたのではないでしょうか。坂本さん大城さんお疲れ様でした。

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(上写真)この時期の水位としては少し高めかも

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(上写真)日中の表層水温9℃超え!5月初旬にしては少し高いような気が...。

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(上写真)日差しを浴びて金色に輝くブラウントラウト。パニッシュ85Fにて

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(上写真)まさに三角定規といった表現がぴったりな立派な尾びれでした

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(上写真)今年も登ってみようかな

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(上写真)ボイル打ちで出たブラウントラウト。パニッシュ85Fにて

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(上写真)斑点の模様が最初のブラウンとは少し違いました

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(上写真)何度もジャンプを繰り返してくれたレインボートラウト。パニッシュ85Fにて


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13 years ago

中禅寺湖釣行 -20120512-

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 2012年 春、例年とは少し違ったかたちで中禅寺湖が釣りの季節を迎えました。未だかつて誰も経験したことの無い大きな問題に対して、今は何もかもが手探りの状態。色々な立場の人たちの意見を集め 試行錯誤を繰り返しながら、この湖での釣りが少しでも良い方向に進んで行ってくれる事を切に願います。

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今シーズンの中禅寺湖は国道側でのみ岸釣りの遊漁が認められました。これまで山側での釣りを楽しむ機会の多かった私にとって、国道側はどこも馴染みの薄いポイントばかり。そんな私でも知っているような大場所のポイントは当然の如く朝一から満員御礼といった状態。とりあえずは入れそうなポイントを探してしばらく歩き回る事にしました。

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今年は夏の電力不足に備えて?いるのか、例年のこの時期としては有り得ないほどに湖は超満水状態でした。このため ただでさえ遠浅の地形の多い国道側のポイントは何処も湖岸線が大きく後退してしまっており、探りたいブレイクラインは手の届かない遥か沖の方へと行ってしまいました。 もうここまでくるとほんと魚が岸寄りしてくれる事を祈るしかありません。

 この日 まず最初に手に取ったルアーはトラウティンサージャーの6cmでした。例年 4~5月中旬くらいまでのいわゆる解禁初期の時期に、岸寄りしたヒメマスやホンマスを狙うのに私が最も多用しているルアーのひとつになります。 湖の表層水温が4~7℃といったかなりの低温で推移するこの時期、彼ら冷水性の魚たちは(特にヒメマスは)想像を超えるようなド表層を群れで回遊している事が多いようです。しかもこの回遊が岸からのキャスティングで十分狙える範囲内まで近づいて来る事があるというのですから、私のような岸釣り愛好家にとっては、まさに釣り欲が最もかき立てられる季節であります。

am9:00の釣り開始時刻までの間、湖面をしばらく眺めていましたが、魚が岸寄りしているような様子はまったく感じられませんでした。 一抹の不安が残りますが当初の予定通りにトラウティンサージャー6cmを使って、まずは表層付近から探ることにしました。 ルアー着水後は糸ふけを取り、ラインテンションを保ったままカウントを刻みました。トラウティンサージャーはテンションフォールでは小刻みなバイブレーションアクションを続けながら水平姿勢でゆっくりと沈下してゆきます。これがトラウティンサージャーの特徴であり最大の持ち味です! キラキラと明滅しながらゆっくりと沈下してゆくこの姿が、魚たちを強烈に惹きつけるものと思っています。

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魚の泳層がまったく分からないため、とりあえずはカウント10からスタートする事にしました。時折このフォールの際にもバイトしてくることがあるため、念のためラインの動きにも気を配りました。 カウントダウンで必要な数を数えたら、次はリーリングをスタート。巻きスピードは状況により色々と変えるようにしていますが、とりあえずは私の中でのスタンダードである、およそ1回転/2秒(2500番ノーマルギアのスピニングリールを使用)の巻きスピードから始めることにしました。 極力一定の巻きスピードで10回ハンドルを回したら、リーリングする手を止めテンションフォールでカウント3~5を刻みました(これで1セット)。 この後は再びハンドルを10回巻いた後にカウント3~5でテンションフォール。その後 また巻いてはフォールの繰り返しで、ルアーが竿先の視界に入ってくるまで丁寧にやり切るようにしました。 ですが今回入ったような遠浅の地形では、上記の操作を手前までしっかり行ってしまうと、ルアーが手前の岩などの間に挟まってしまい まさかの根掛かり!なんて事にもなり兼ねませんので地形によっては手前は捨てるなどの状況判断が必要となってきます。 決して安くはないルアー、しかもそれが大変思い入れのあるルアーであったりしたら、ロストのショックはきっと計り知れないものになるでしょう。愛してやまないフィールドを汚さないという観点からもあまり無理な探り方はしない方がよいと思います。

釣り開始からおよそ1時間が経過しました。途中 (おやっ!?)と思わせるような違和感を感じた場面もありましたが、突然のことで体が反応出来ずに結局フッキングまで持ち込む事は出来ませんでした。 ここで向かい風が若干強くなってきた事と、ルアーのアピール度を増したいという思いから、トラウティンサージャーを 6cmから8cmへとサイズアップを試みました。 たまたまいいタイミングで魚が廻って来ただけなのかも知れませんが、この後 ルアーのサイズアップが奏功する形で短時間のうちに複数匹の魚を手にする事が出来ました。

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どんな状況にあろうともこんな美しい魚たちを育む中禅寺湖はやはり素晴らしい! 今回の釣行を通してこのことを改めて実感しました。

10 years ago

豊満ボディ♡な芦ノ湖ブラウン(備忘録)-2015.04.04-

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この体高&幅広の魚がずっと欲しかったんです! ワカサギを鱈腹喰って、まさにお腹ははち切れんばかり 芦ノ湖、本当にいい魚たちが育っていますね!!

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(上写真)芦ノ湖のブラウントラウト。チェリーブラッドLL70Sの表層ただ巻きにて。

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(上写真)日没直後に来てくれました!


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7 years ago

中禅寺湖 シャクレ顔のいいブラウン!(備忘録)-2017.05.29-

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今回も首の皮一枚でしたが、何とか繋ぎ留める事が出来ました。 それにしても蝉ブラの釣りは、途中のプロセス全てが丸見えなので強烈に印象に残りますね! 特に逃した魚はまさにそれで、日が経つにつれて脳内でサイズがどんどん大きくなって行きます。現在もまだ成長中です(笑) 同行の皆様、お疲れ様でした。

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(上写真)今回は山側に入りました

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(上写真)シロヤシオ

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(上写真)アズマシャクナゲ? それともハクサンシャクナゲ?

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(上写真)美蝉(ビセン) ※ photo 半田明宏

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(上写真)直前に良型をばらしていただけに、ほんと嬉しかった! ※ photo 半田明宏

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(上写真)美蝉(ビセン)に出てくれた中禅寺湖のブラウントラウト(58cm)

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(上写真)たいへんな男前でした

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(上写真)今回も10km以上歩いたので、もうお腹はペコペコ。お疲れ様でした~!

その他の蝉ブラの記事はこちら

14 years ago

中禅寺湖釣行 -20110510-

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 今回は5月初旬の中禅寺湖に出掛けて来ました。情報によると解禁以来好調であったヒメマスやホンマスが未だ釣れ続けているとのこと。しかも今年は例年になくワカサギの数が多いという事で、これを飽食したと思われる体高のあるホンマスが数多く見受けられるとの事でした。もういやがうえにも期待が膨らみます!

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 今回のような湖での回遊魚狙いの場合、私が真っ先に思い浮かべるルアーはやはりトラウティンサージャー! 中禅寺湖でのヒメマスやホンマス狙いに対しても抜群の実績を誇っているルアーのひとつです。

私が初めてこのルアーを使ったのは、たしか90年代後半の芦ノ湖でした。 当時 使い方がまったく分からなかった私は、こんな引き抵抗もなく真っ直ぐにしか泳がないルアーで 本当に魚が釣れるのか? これがトラウティンサージャーを使っての正直な感想でした。リップ付きのルアーに慣れ親しんでいた私は、そのあまりの引き抵抗の無さに耐えきれず どうしてもキャストし続ける事が出来ませんでした。ですが私のそんは不安をよそに同行したアングラーたちはしっかりと結果を出していました。しかも私の目の前で! そんな状況を目の前で見せ付けられてしまっては認めない訳にも行かず、その後は不安を抱きながらもただひたすらにキャストを続けました。

芦ノ湖のブラウントラウト! これが私がトラウティンサージャーで初めて釣った魚でした。大変に嬉しかった事を今でもよく覚えています。しかし一匹釣り上げたとは言っても、当時の私は未だ不安を拭い去ることは出来ていなかったと思います。 ですがその後、色々な釣り場で何度も何度も繰り返し使い続けてゆくうちに、何時の頃からか釣果も大きくのびるようになっていました。 そして気がついた時にはもう何の躊躇いもなく、釣れるという確信をもってキャストを続けている自分がいました。 そしてあれから10年以上! 人も時代も大きく変わりましたが、トラウティンサージャーは当時のまま未だ変わることなく私に釣果をもたらし続けてくれています。 ほんと頼りになる存在です!

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 解禁初期~盛期に掛けてのマヅメ時、複数のライズやボイルなどのいわゆる魚の回遊に遭遇する事が多々あります。この日私の入った山側のポイントでは、目に見える明らかな回遊が1回(am6:00前)、そして目には見えないが絶対に何かいると感じたものが1回(am7:30前)、合計2回の回遊に出くわしました。そんな中、最初の回遊で顔を出してくれたのはホンマス(41cm)でした。噂通り引きも強烈で体高のある立派な魚体でした。このホンマス、リーリングの最後のさいご、目の前 数メートルの位置で突如 『ドンッ!』とルアーをひったくって行きました。今更ですが、リーリングは最後まで丁寧にやり切る事が大事だと思い知らされます。

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そして続く2回目の回遊、こちらではヒメマス(38cm)が顔を出してくれました。時折 テンションフォールを交えての水面下2~3mレンジの巻きで喰ってきてくれました。ヒメマスは私の大好きな魚。太陽光を浴びて白く光り輝く魚体はいつ見ても本当に美しく最高です!

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そして更にもう一匹と、ヒメマス狙いのためトラウティンサージャー 8cmで沖の表層域(感覚的には2~3m)を探っていたところ、突如 ヒメマスのものとは明らかに異なる何者かがロッドを押さえつけました。 相手はレイクトラウト(67cm)! シーズンを問わずにこんな表層でこの魚を掛けたのはこれが初めての経験でした。

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5月も半ばを過ぎ、表層水温が7℃を超えてきた頃がまさに彼らのベストシーズン! 荒食いのため大尻などのシャローエリアにワカサギを求めて大挙してやって来るというのが、私の中でのレイクトラウトのイメージでした。このため、表層水温がようやく5℃になるかならないかといった今の時期、大尻ならまだしも、水深が20mを優に超えるような地形が続く山側のこのポイントで、まさか彼らがこんな表層で餌を追い求めているなんてことは夢にも思っていませんでした。私の中でのレイクトラウトの誤ったイメージ(先入観や思い込み)を拭い去ったという意味で、今回のこの魚は大変に思い出深い一匹となりました。

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〇 使用タックル

 ロッド : TRBX-SS83SD インターボロンX(SMITH)  リール : CERTATE 2500(DAIWA)  ライン : FIRELINE EXT 0.8号(11lb) LO-VIS GREEN(BERKLEY)  リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 6lb(MORRIS)  ルアー : トラウティンサージャー 6cm&8cm(SMITH)        チェリーブラッドLL70S 7.7g(SMITH)  フック : シュアーフック サクラマス2G(SMITH)        ※ フックはバーブを潰してあります  ネット : マリエット・ネット(SMITH)


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トラウトルアーフィッシングの備忘録

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