昨年11月後半、北海道は弟子屈町にある屈斜路湖にレインボートラウトを求めて出掛けてきました。この湖にはこれまでにも何度か足を運んでいるのですが、ここをメインに訪れたことは一度もなく、同じ道東エリアにある阿寒湖での釣りの合間に、 もし時間があれば出掛けてみようかといった程度のものでした。
以前から屈斜路湖という湖に大きな魅力(なんといってもプラチナレインボー)は感じていても、その巨大さ故に魚がとても薄くて難しいというイメージがあり、なかなか足が向かなかったのです。ところが、一昨年の秋に北海道在住のスミス社・スタッフであるSAKAMOTOさんと、同じくスミス社・フィールドモニターのOKUDAIさんのおふたりが、屈斜路湖で大変良い釣りをされたという話を聞き、その際の釣果写真を見せてもらってからというもの、私の屈斜路湖への思いがすっかりと変わってしまったのです。 (自分もあんな立派なレインボートラウトを釣ってみたい! 屈斜路湖メインで釣りを楽しんでみたい!!) そして今回、この願いが1年越しに叶うことになったのです。さらに、おふたりに事情を話したところ、今回の遠征に同行してくれる事になり、これ以上ない万全の態勢を整えて屈斜路湖入りする事が出来ることになったのでした。もうおふたりには感謝の言葉しか見つかりません。
(上写真)SAKAMOTOさんがメタルミノーで釣り上げた屈斜路湖のレインボートラウト ※ Photo taken by OKUDAIさん
(上写真) OKUDAIさんがチェリーブラッドLL90Sで釣り上げた屈斜路湖のレインボートラウト 。これらおふたりの釣果写真にすっかり魅せられてしまいました。 ※ Photo taken by SAKAMOTOさん
今回の釣行では入ったポイントの全てがOKUDAIさんとSAKAMOTOさん頼みで決めてもらいました。まずは当日の天気予報から風の向きと強さを確認、そこから湖流がよく利くであろうエリアをいくつか選び出します。次にベイトが多く集まる場所や最近の釣果実績などを加味、さらにはポイントへのアクセスのし易さ(駐車スペースが限られる場所も多いため)なども考慮に入れて、その日ベストと思われるポイントを絞り込んでもらいました。特に最後の駐車スペースの問題に関しては、最新の情報を持ち合わせていないと、近隣の農場の方たちに迷惑 (迷惑駐車による農作業の邪魔)を掛けてしまうことにもなるため大変に重要なこと、遠征組の私にはなかなか知りえない情報であるため大変心強かったです。 このように事前の検討を十分に行ってもらえていたお陰で、どのポイントにも問題なくすんなりと入ることが出来ました。
水辺に立つと、狙い通りの方角から風が吹きつけていました。そしてそれに伴う良い感じの湖流が目の前を流れていきます。小魚の跳ねなども沢山見ることが出来て、弥が上にも期待が膨らみました。目の前に魚は間違いなくいる。後は釣るだけです!
(上写真)とても良い感じの荒れ具合です
(上写真) 水際には天寿を全うしたチップ(ヒメマス)の姿が
今回、私がメインで使用したルアーは小魚のシルエットを持つシンキングミノージグであるトラウティンサージャーSH(8cm 13g)とリップレスシンキングミノーのチェリーブラッドLL70S(7cm 7.7g フック変更実施)のふたつでした。どちらもこの湖の代表的なベイトフィッシュのひとつである、ワカサギやウグイを演出するために選んだものです。そしてこれらを使って沖の表層を広く探って行きました。
ここで何故、沖の表層を探ったのか?ということについてですが、 これは近年、雑誌メディアなどでも度々紹介されているのでご存知の方も多いと思うのですが、最近の屈斜路湖では秋から冬の時期、レインボートラウト狙いで沖の表層を探るというのがひとつのトレンドとなっています。ショアからの海アメや海サクラを狙うためのヘビータックル(10フィート近い長尺のロッド&20~40g前後の細身のメタルジグなど)をそのまま湖に持ち込んで、大遠投を武器に沖の表層を回遊するフレッシュな個体を狙ってしまおう!というものです。 今回私が訪れた際にも、感覚的には9割近いルアー・アングラーの方たちがこの釣りを楽しんでいました。そして実際に釣り上げている場面も何度も目撃しており、このスタイルの釣りがレインボートラウトを狙う上でとても有効な手段であることを実感しました。 ならば『郷に入れば郷に従え!』。そんなに有効なら、私も真似させてもらいましょう!となった訳です。 ただ、ここでひとつ問題がありました。今回私が使用したタックルは、本州の中禅寺湖や芦ノ湖で普段から使っているもので、100メートル先の沖合を探ることを目的とした仕様のものではありませんでした。おそらくトラウティンサージャーSH(8cm 13g)ならば、50メートルを安定して飛ばすのが限界でしょう。このような訳で、狙いのレインボートラウトに私の熱い思いが届くのか?かなり不安なところもあったのですが、意外にもはやく魚からの反応が返ってきたのでした。
トラウティンサージャーSH(8cm 13g 飛距離にして40~50メートル)を使った表層のただ巻き(ダイワの2500番ノーマルギアのスピニングで1.5回転/秒)や、チェリーブラッドLL70S(飛距離にして30~40メートル)を使った同じく表層のただ巻き(ダイワの2500番ノーマルギアのスピニングで1回転/秒)で、これぞまさに屈斜路湖クオリティと呼ぶに相応しい、野性味溢れる綺麗なレインボートラウトとサクラマスが顔を出してくれました。
(上写真)屈斜路湖のレインボートラウト(54cm)。チェリーブラッドLL70Sを使った表層のただ巻きで
(上写真)まさに屈斜路湖クオリティと呼ぶに相応しい立派な尾鰭でした
(上写真) このレインボーは風のない日中に出てくれました(51cm) ※ Photo taken by OKUDAIさん
(上写真) チェリーブラッドLL70Sを使った表層のただ巻きで
(上写真) 早朝の気温はマイナス5℃、日中の最高気温はプラス5℃前後
(上写真) 日中の表層水温は7℃前後で推移していました
広大な屈斜路湖に於いて、飛距離が大きなアドバンテージであることに間違いはないでしょう。ですがそれだけでは無い事を今回実感しました。鱒たちは餌を探し求めて間違いなく岸近くまでやって来ています。それを妨げることが無いように、水際では極力静かにふるまうこと、また無暗やたらとウェーディングはしないことなど(どれも皆当たり前のことですが)、これらをしっかり行えば、一般的な湖沼用のタックルでも十分に太刀打ち 出来ると感じました。
(上写真) トラウティンサージャーSH(8cm 13g)のただ巻きに出てくれたレインボートラウト
(上写真) 体側の斑点が少なめの綺麗な個体でした
(上写真) パニッシュ85Fのトゥイッチ・アクションに出てくれたアメマス ※ Photo taken by OKUDAIさん
(上写真) 強風により湖岸線に強い濁りが入ったタイミングで、岸際から数メートルのところを探っている最中に出てくれました
(上写真) これまでとは色味の違ったレインボートラウト(54cm)。このタイプの個体が来るのをずっと待っていました
(上写真) こちらもトラウティンサージャーSH(8cm 13g)を使った表層のただ巻きでした
ちなみに、上で書いたただ巻きについてですが、使用するリールのメーカーや番手、ギヤ比などによって、同じ操作でも巻き上げの速度は当然変わってきます。上で紹介したルアーをこれまで使ったことが無いという方は、あらかじめ自身のタックルでルアーが最もよく動く、巻き上げ速度を確認しておくのが良いと思います。それを十分に身体に覚え込ませたら、次はその速度を基本に、低速側と高速側でのルアーの動き(揺れの周期や立ち姿勢など)と沈下速度(トレースレンジ)についても覚えておくとよいでしょう。魚の状況変化に対する探りの幅がきっと広がると思います。 また、上記したルアーにはいずれもリップなどが存在しないため、水を受ける部分は大変小さなものです。このため使い慣れていない人が、ただ巻きでこれを使用すると、そのあまりの引き抵抗の無さに途中で心が折れてしまい、使うのをやめてしまったという話をよく聞きます(私も最初はそうでした)。最初の一匹を手にするまでは、自信を持って巻き続けるのはなかなか難しい事だとは思いますが、きっと釣れますので諦めずに巻き続けてみて下さい。あのリーリングしている最中に、突如 『ガツン!!』と襲って来るバイトの感触は一度味わったら病み付きになること間違いなしです。
※ 屈斜路湖での遊漁について 弟子屈町のHPを参照下さい
(上写真) 美幌峠から見た屈斜路湖の眺め
(上写真) こんな吹雪の中での釣りも楽しみました
(上写真) 屈斜路湖に冬の到来を告げるオオハクチョウの群れ(砂湯にて)
(上写真) 釣りのあと皆で食べた弟子屈ラーメンは最高でした!
(上写真)2021.02.07 加筆 昨年の話になりますが、鱒の森 11月号(No.60)に屈斜路湖でのレインボートラウトの釣り記事を書く機会を頂きました。近年、大遠投を目的としたヘビータックルを用いた釣りが人気の屈斜路湖ですが、そういったタックルの持ち合わせが無くても(一般的な湖沼用のタックルでも)十分に釣りになりますよ!という内容となっております。
〇 使用タックル
【使用タックル】 ⚫︎ロッド : イル・フロッソ TILF-87 (SMITH) ⚫︎リール : セルテート2500 (DAIWA) ⚫︎ライン : バリバス ハイグレードPE 4本撚り 1.0号 (MORRIS) ⚫︎リーダー: バリバス トラウトショックリーダー フロロカーボン 12lb (MORRIS) ⚫︎ルアー : チェリーブラッドLL70S No.03 TSカラー (SMITH) ※ ベリーのフックなし、テイル側シングルフック1本のみ トラウティンサージャーSH 8cm 13g No.09 RGカラー (SMITH) パニッシュ85F No.31 LPIカラー (SMITH) ※ フック変更実施 チェリーブラッドSR90 No.06 グリーンゴールド (SMITH) ※ フック変更実施 ウォブリンS 24g No.10 グリーンゴールド (SMITH) ⚫︎フック : チェリーブラッドLL70S用 シュアーフックWトラウト・タテアイ 7G (SMITH) トラウティンサージャーSH用 シュアーフックWトラウト・タテアイ 8G (SMITH) パニッシュ85F&チェリーブラッドSR90用 SBL-75M #1 (OWNER) ⚫︎スナップ : SPスナップ #2 強度21kg (SMITH) ⚫︎ネット : チェリーネット 旧タイプ Mサイズ サツキ (SMITH) ⚫︎その他 : VARIVAS PEラインにシュッ! ノンガスタイプ 50ml (MORRIS)
およそ半月ぶりに中禅寺湖へ出掛けてきました。そうとうに叩かれているだろうと覚悟はしていましたが、蝉を見に来たのは2匹だけとやはりとても厳しい釣りとなりました。そのせいか一匹獲れただけでもう満足♡ 予定より早く家路へと就きました。
(上写真)まずは国道側から。この日は朝から降ったり止んだりのあいにくのお天気☂ 日中でも気温が12℃程度ともう風邪をひきそうでした
(上写真)もうそろそろ大型が出る頃かと思い、朝は少しだけメタルの釣りをしてみました
(上写真)久しぶりのタグフィッシュが出ました
(上写真)メタルの次は蝉活。ですがこの天気なのでいつまで待っても蝉は鳴かず終い。※ 釣れた場所とは関係ありません
(上写真)小雨が降る中、出てくれたブラウントラウト(59cm)。そうとうに警戒しているのか口先だけで啄むようような、とても静かなバイトでした
(上写真)からだのあちこちに釣り人とやり取りした痕が見られました
(上写真)およそ半月振りに蝉の釣りを満喫出来ました
(上写真)美蝉(ビセン)No.29 ゴーストハルゼミGL。※ フックはテイル&ベリー共にシュアーフック Wトラウトタテアイの4Bに変更しています。また少しでも警戒されない様、白色のダクロン糸はマジックで黒く塗り潰しています
(上写真)修学旅行生たちにとっては生憎の天気だったことでしょう
(上写真)九輪草(クリンソウ)が満開でした。花言葉は『幸福を重ねる』『物思い』『物覚えのよさ』『少年時代の希望』だそうです。中年時代の夢は無いのね...。
(上写真)山側最奥にある駐車場工事の様子。バリアフリーのコンクリートスロープが出来るようです
(上写真)駐車場 完成予想図
毎年楽しみにしている春蝉パターンの釣り、今年は結局行けずじまいでシーズン終了を迎えてしまいました。7月を迎えたいま、なんだかやり残した感が大きく募ってきます。(あぁ~、綺麗なブラウン釣りたかったなぁ!) 今回私はこのなんとも言えないモヤモヤ感を少しでも払い去ろうと、梅雨明け間もない7月のハイランドレイクにふたたび出掛けてきました。
(これだけ涼しいなら、まだいけるでしょ!!) 確かつい先日、関東地方にも梅雨明け宣言が出されたばかりであると記憶しているのですが、嬉しいことにここ中禅寺湖では、今日も朝から雨が断続的に降り続いていました。3連休の初日にあたるこの日、日本を代表する観光地である奥日光で、雨降りを喜んでいる人間はきっと私くらいのものでしょう。 当初の予定では、前回(2週間前)の釣行で、今シーズンの釣りはこれで終いと考えていたのですが、ここ最近続いているこの戻り梅雨による悪天候の影響で、私の気分はすっかりと梅雨明け前の状態へと戻ってしまっていたのでした。
(上写真) つい先日、梅雨は明けた筈なのですがこの日も雨が...
(上写真) この日の朝一の気温17℃、表層水温は19℃。余りの寒さに体の震えが止まりません
この日向かった場所は前回と同じく山側のよく見知っているポイントでした。1軍ルアーの数も残りあと僅か、根掛かりによるロストは絶対に避けたいという今の状況では、湖底の状態をよく知ったこのポイント選択はとても自然な成り行きでした。そして何より、まずまずの釣果も得られていたからです。 am4:00、湖岸線に立ち湖を見渡すと、そこには至るところ 船、フネ、ふね!!!。ライトを灯したヒメトロと思しき船団が目の前を埋め尽くしていました。遠く八丁方面に目をやると、あちらにも船団が形成されている様子です。これだけ多くの船で賑わった中禅寺湖、初めて見たような気がします。 ※ 後日分かった事ですが、この日から3日間に渡って 毎年恒例スポニチ&東レ主催の釣り大会(トローリング)が行われていたようです。どうりでボートの数が多い訳です。 湖面のあちこちではヒットを知らせる鈴の音が聞こえていた事からこの近辺に魚が廻ってきている事が窺えました。 この時、湖面のあちこちで頻繁にライズを確認することが出来ました。でもおそらくその正体はウグイか鱒稚魚のものでしょう。手始めに表層レンジを5、6投探った後は、ルアーのウエイトをアップして早々にディープレンジの釣りに切り替える事にしました。
釣り開始から凡そ2時間が経過したam6:00過ぎのこと、ようやくこの日最初の魚信がやって来ました。キャッチした相手はレイクトラ ウト(63cm)。まさに青年といった感じの元気盛りの個体でした。この個体、ランディングの最中に何かを吐き出していました。原型をほぼ留めていたそれは、体長およそ3cm程のスカルピン、ヨシノボリの仲間でした。今の季節、スカルピンは湖岸線の至る所で大量に目にする事が出来ます。まさに中禅寺湖を代表する住人と言ってもよい存在でしょう。どうやらこのレイクトラウトはその大きな図体と顔つきに似合わず、こんな小さな獲物を捕食してお腹を満たしていたようです。
(上写真) 着底したリップレス・シンキングミノーのファーストアクション(ショートジャーク)で喰らいついてきたレイクトラウト
(上写真) 湖岸線の至るところでこのヨシノボリを見る事が出来ます
そしてそれから間もなく、この日2回目となる魚信が竿先に伝わってきました。ボトムトレースの後半、かなり手前でのヒットでした。魚種はこれまたレイクトラウト(54cm)。こちらは未だ幼さの残る顔つきでした。
(上写真) ヘブンに喰らいついてきたレイクトラウト
7月のこの時期、レイクトラウトのヒットレンジはまちまちでした。 岸から50m以上の沖合の水深20m近いボトムで当たる事もあれば、岸から10m程先の5m前後の浅場でヒットする事もありました。水深5mといったら、表層水温とほぼ変わらない水温です。さすがにこのケースの場合、レイクトラウトは初めからこんな浅場で生活していたとはとても思えません。恐らく水温が低い深場からルアーを追ってやって来たら、ついこんな浅場まで来てしまったといった感じではないでしょうか。ですが仮にそうであったとしても、特に冷水温を好むと言われているレイクトラウトにしてみれば、これはかなりリスクを伴った行動である筈です。でも生きてくためには食べなければならない。まさに、背に腹は代えられないといったギリギリのところでの行動であった事が想像出来ます。 そしてam7:30。さっきまであれだけいたヒメトロ船も残りはもうあと僅か。湖面がようやく静けさを取り戻してきたというタイミングで3匹目がやってきました。リーリングの途中でボトムを取り直そうと、ルアーを落とし込んでいる最中でのバイトでした。この時、ラインにはこれ以上ないくらいの明確な変化が表れていました。(最高の決まり方!) ラインの変化に気付いてすかさずアワセを入れ、これがばっちりと決まる爽快感! さらにこれが、遥か沖合の深場に居る魚に対して決まったというのだから、その満足感といったらありませんでした。この時の記憶だけで大ジョッキ3杯はいける筈です! (ジイイィィィーッ...!!!) ドラグがしばらく鳴り止みません。ルアーまで残りあと10mくらいになって、相手が一気に動きを荒げました。 (クウゥ~っ!!! (*´∇`*)) 手前にあった水中倒木にラインが擦っており、本来ならそんな事をしている気持ちの余裕などまったくない筈なのですが、バット部分から大きく曲がるロッドのしなり具合を眺めて、しばらく悦に入ってしまいました。 (この魚は絶対にキャッチ出来る!) 釣り人ならばおそらく誰でも一度は経験した事があるであろう、何の根拠もないこの自信!この時の私がまさに感じていたものでした。 やっとラインが枝から開放されました。やり取りは恐らく10分以上掛かっていたのではないでしょうか。そして... 『よっしゃ~ ありがとう!!!』 無事にネットに納まった相手はレイクトラウト(70cm)。この湖の頂点に立つ者に相応しい王者の風格漂う立派な体型の持ち主でした。
(上写真) レイクトラウト(70cm)(バッハスペシャル・ ジャパンバージョン 18gにて)
(上写真) その独特の魚体(模様)は爬虫類を彷彿とさせます
(上写真) この大きな尾鰭。引きが強烈な訳です!
今回のこの釣果、使用しているロッドやリールは勿論のこと、ラインにルアーそしてフックに至るまで、これらのどれかひとつにでもその性能が欠けるよう なものがあれば、今回の様なフッキング、さらにはその後のランディングまでには至ってなかったと思います。絶対的な信頼を寄せて使い続ける事の出来る道具に出会えたこと、釣り人にとってこれ以上の喜びはないですね!
〇 使用タックル
ロッド : TRBX-SS83SD (SMITH) リール : CERTATE 2500 (DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 1.0号(16lb) LO-VIS GREEN (BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb (MORRIS) ルアー : バッハスペシャル・ジャパンバージョン 18g (SMITH) ヘブン 16g (SMITH) リップレスシンキングミノー 8cm フック : スプーン用 シュアーフック Wトラウト9G (SMITH) ミノー用 シュアーフック Wトラウトタテアイ6G(SMITH) ネット : マリエット・ネット (SMITH)
今回の釣行でもワカサギの姿は全く確認出来ませんでしたが、瀕死のワカサギを演出したトップの釣りでいいサイズのレイクトラウト(65cm)が顔を出してくれました。使用したルアーは水平浮きのミノーペンシル:CB 70DRIFT TR(ホットケの釣り用)と立ち浮き姿勢のミノーペンシル:CB 70PEN TR(積極的なアクションの釣り)で、静と動のどちらの誘いにも割といい反応が返ってきてくれました。
但し、反応があったからと言って釣りあげられるかどうかはまた別の話で、これが中々に難しい! ※ルアーの背部にあるオレンジマーカーは自身で後付けしたものです
【使用タックル】 ⚫︎ロッド : ラグレスボロンTLB-83DT (SMITH) ⚫︎リール : 13 セルテート2500 (DAIWA) ⚫︎ライン : バリバス ハイグレードPE 1.0号 (MORRIS) ⚫︎リーダー : バリバス トラウトショックリーダー フロロカーボン 10lb (MORRIS) ⚫︎ルアー : CB 70DRIFT TR 水平浮きペンシル(SMITH) ※1、2 CB 70PEN TR 経ち浮きペンシル (SMITH) ※1 ※1 バーブは潰しました ※2 背部にあるオレンジマーカーは後付けのものです ⚫︎スナップ : SPスナップ #1 (SMTH) ⚫︎サイトマーカー : #02 オレンジ (DAMIKI JAPAN) ⚫︎ネット : チェリーネット Lサイズ サクラ (SMITH)
(上写真)この日楽しむのはトップの釣りという事で、反応の良くなるam7:00過ぎから釣りを開始しました。
(上写真)水平浮きのミノーペンシル CB 70DRIFT TR(No.53 クリアーワカサギ)に出てくれたレイクトラウト(65cm)。結構反応はあるのですが中々フッキングせず、悶絶していたところにようやくフッキングしてくれました!
(上写真)基本は水に浮かべておくだけのホットケで、時折ロッドティップを震わせて瀕死のワカサギを演出してやりました
(上写真)ルアーの背部に視認性の良いオレンジマーカーを貼り付けて使用しました
(上写真)この日は国道側の目ぼしいポイントをランガンして行きました
(上写真)立ち浮き姿勢のミノーペンシル CB 70PEN TR の立ち浮きの様子。浮力が弱めに設定されているため、あまり大きなスナップや長めのフロロリーダーなどを使用してしまうと次第に水中に沈んでしまうので注意が必要!
(上写真)CB 70PEN TR に出てくれたレイクトラウト。やはりトップの釣りは楽しい!
中禅寺湖の初夏を代表する蝉の釣り。私はよほどの事がない限り日が昇ってから釣りを開始するようにしています。蝉が鳴き始める時刻、さらには蝉の釣りにとってはとても大事な要素だと思っている風の吹き始めが共に明るくなってからだというのがその理由なのですが、何はともあれしっかり寝た後に釣りが出来るというのはホント身体が楽でありがたいものです。
そしてこの日もポイントに到着したのはam7:00を過ぎた頃でした。 6月も終盤に入り、蝉師(アングラー)の数も大分少なくっている頃だろうと思って来たのですが その予想は大ハズレ、人の居ないポイントを探して歩いていたら山側のかなり奥の方まで来てしまいました。 その後 なんとかポイントに入れたまでは良かったのですが、波がまったくありません。遠くに見える岬の先端からは白い波の筋が伸びているので、岬の向こう側はそれなりの風が吹いている様ですが、こちらはまったくのベタ凪状態でした。
先にも記したように、蝉の釣りに於いて湖面がある程度以上に波立っている事はとても大事な事だと思っています。 シーズン初期ならまだしも、今回のようなシーズン終盤では魚は連日のように叩かれ相当ナーバスになっている筈。周囲のちょっとした違和感も相手はきっと見逃しません。そしてそのちょっとした違和感を感じさせなくする(誤魔化す)のに私はいつもこの『波』の力を借りるようにしています。
水面に浮かんだ蝉ルアーを下から見上げ本物かどうか吟味しているブラウンの姿をよく見掛けます。 今のスレ切った状況なら間違いなくと言っていいほど、相手に見切られる事が殆どではないでしょうか。 相手にルアーの細部を見せないこと、さらにラインの存在も悟らせないこと(音も含めて)、これら両方を実現するために波の存在は決して欠かす事の出来ないものだと思っています。 このため今のような波の無い穏やかな時間帯は、私は釣り糸は垂れずに湖面が強く波立つまで 1時間でも2時間でもただひたすらに待ち続けるようにしています。 ですがただ待っているだけでは時間がもったいないので、水中の魚の動きを観察する事にしました。 急深のポイントなど地形的な問題から魚が必ず見えるとは限りませんが、大抵の場合 水色の変化するブレイクラインの下にブラウンは必ず居るものと思ってます(山側、国道側問わずに)。 もしちょっと先にブレイクを控えたシャローエリアなどであれば、水深50cmにも満たないような浅瀬を蝉を探し泳ぎ回っているブラウンの姿を何度も目にしたり出来るのではないでしょうか。
そして今回の場合は後者の方でした。水際にあまり近付き過ぎないよう注意を払い観察を続けていると、二匹のブラウンが数十メートルの範囲内を左右に行ったり来たりを繰り返していました。そして時折、蝉を見つけては何の躊躇いもなく静かにパクッ!と。 試しに回遊コース上に蝉ルアーを浮かべて待っていると、異変に気付いてルアーの数メートル手前で即Uターン。あっさり見切られてしまいました。 分かっていた事とはいえやはり相手は相当に手強そうです。 これ以上は探らずに最初の予定通りに風が吹き出すのをじっと待つことにしました。
待ち望んでいた風が吹き始めたのはそれから1時間半ほど経過してからの事でした。でもさざ波が立つくらいでこれではまだまだ力不足。相手を騙すことは恐らく出来ないでしょう。 そしてさらに待つこと凡そ30分、東風がより強さを増し時折波が音を立て砕けるくらいの高さに成ったのを確認して腰を上げました。 (よし、始めるか!)
今回使用したルアーは美蝉(ビセン)。中禅寺湖のハルゼミをモチーフにしたトップウォータープラグで、私は市販の物をフックを交換(テイル&ベリー共に)して使用しています。当日はこの美蝉(ビセン)を水色が黄色からエメラルドグリーンに変化するブレイクラインのちょい先に静かにキャスト。その後はロッドティップを小刻みにシェイクして水面を羽をバタつかせて溺れている蝉を演出してやりました。
すると間もなく波間に見え隠れする美蝉(ビセン)の下に黄色い影が浮かび上がって来ました。そして真下で吟味すること数秒、美蝉(ビセン)の浮かぶ水面がモワッと盛り上がりました! ひと呼吸おいてから落ち着いてアワセを入れましたが、これは残念ながらすっぽ抜けに終わりました。ですが針掛かりしていなかったのでまだチャンスはある筈です。 もう一度 先ほどと同じコースを流してやると再び黄色い影がゆっくりと浮上、さっきより長い時間ルアーを吟味した後で口先で軽く啄むように音もなくハフッと吸い込みました。 今度はふた呼吸くらいおいてからゆっくりアワセを入れましたが... (今度はどうだ!?)
相手は突如 我に返ったかのように動きを速め、もの凄い勢いで沖へと向かって走り出しました。 ギィーギィーギィーギィー...。
さっきまで目の前を泳いでいた黄色い影はエメラルドグリーンの湖水の奥に消え 直ぐに見えなくなってしまいました。 (これはデカイ!)
その後は寄せては走られを何度繰り返したでしょうか。相手が白い腹を見せて翻るたびに、いつフックが外れるかともうヒヤヒヤもの。その度に心の中では (お願いしますからどうか獲らせて下さい... どうか獲らせて下さい...。) の繰り返しで何度も祈りを捧げました。
せいぜい3分くらいのやり取りだったと思うのですが、ほんと長い時間に感じられました。 無事ネットに納まった相手は雄のブラウントラウト(64cm)。 写真では裏側になるので見えませんが、口元には過去に何度か釣られたような痕がありました。きっとこれまでにも多くのアングラーたちを楽しませてきてくれたのでしょう! ほんと可愛いやつでした。
同じポイントで ↓
別のポイントで ↓
中禅寺湖の初夏を代表する春蝉の釣り。是非とも美蝉(ビセン)を携えてブラウンとの熱い駆け引きを楽しんでみては如何でしょうか。
〇 使用タックル
ロッド : IBXX-77MSD インターボロンXX(SMITH) リール : 13 CERTATE 2500(DAIWA) ライン : VARIVAS ハイグレードPE ブルー 0.8号(MORRIS) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 12lb(MORRIS) ルアー : 美蝉(ビセン)(SMITH) ※ フック交換実施。ラインはアインのスプリットリングに直結 フック : シュアーフック Wトラウトタテアイ 4B ベリー&テイル共に(SMITH) ※ バーブは潰してあります ネット : チェリーネット Lサイズ 旧タイプ サクラ(SMITH)
2007年 7月21日~24日迄の4日間、会社の前期夏休みを利用して北海道は阿寒湖へ出掛けて来ました。凡そ1ヶ月前に、埼玉県朝霞市にある老舗管理釣り場 朝霞ガーデンさんのご厚意により同地を訪れましたが、良型アメマスを手に出来ないまま帰宅、モヤモヤした日が続いていた中での再釣行決意となりました。
阿寒湖を訪れた経験のある方なら、7月初旬ならまだしも、後半の釣りってどうなの??? と思われる方が多いかと思います。私も同じでWEB上で色々と検索してみても、7月後半の釣果情報は皆無といったありさまで一度は釣行を断念しました。 それでも釣行を決意したのは出発の4日前の事でした。今の時期、釣果の良し悪しを左右するのは水温(気温)。そしてこれらに急激な変化が無い事だと考え色々と事前調査を試みました。生憎、水温に関しては都合の良いここ数ヶ月程の連続したデータを見つける事は出来ませんでしたが、阿寒湖漁協(フィッシングランド阿寒さん)さんへ直接電話確認したところ、今現在の水温は16℃である事を確認しました。また気温に関しては気象庁(釧路気象台)のHPに阿寒湖畔のデータが大量に存在していたため、これを利用させてもらいました。あくまで水温が指標ですが、データが無いので気温で想像するしかありません。データをグラフにまとめると、阿寒湖はここ10日間ほど寒い日(平均気温で15℃を下回る)が続いており、さらにこの状態が比較的安定して続いていました。また、週間の天気予報では釣行予定日の前半が雨、後半は曇りから始まり徐々に回復に向かって行くとの内容でした。幾分、水温が高い事が気にはなりますが、水温がこれ以上急激に上昇する要素も見つからないため、ギリギリ何とかなるだろう!と判断し今回の阿寒湖釣行を決意しました。
阿寒湖畔にて 釧路空港へ到着すると予報通り天気は雨。観光客が皆がっかりしている中、ひとりテンションが上がります。釧路空港~阿寒湖畔迄は空港シャトルバス(片道 ¥2,090)を利用、定刻通りAM11:00に現地へ到着しました。ホテルのチェックイン迄にはまだ大分時間があるため、荷物だけ預かってもらい、さっそく湖畔へと繰り出しました。 小雨が降るなか桟橋から辺りを見渡すと、湖面には薄い霧が立ち込めており幻想的な雰囲気が辺りを包んでいました。 見覚えのある景色を前に『本当に来ちゃったよ!』と心の中でひとこと。胸の奥の辺りがじわじわと熱くなって行くのが感じられました。
とりあえず釣りは午後からという事で、まずは渡船でお世話になるフィッシングランド阿寒さんにご挨拶がてら阿寒湖の状況を伺いに行きました。
私『どうもこんにちは。先日のツアーではお世話になりました!』 『阿寒湖釣れてますか?』 『渡船をお願いしたいんですが、何処のポイントが良いですかね?』
(?...?......???) しばらくの沈黙...。表情からは明らかに困惑の色が伺えます......。
スタッフさん「えっ! 阿寒湖で釣りするの?」 「阿寒川だったら良いけれどね、いま阿寒湖で釣りしてる人なんて誰も居ないよ!」 ※ 一部実際の表現とは異なるところがあるかも知れません(笑)
ある程度予想していた答えでしたが、直に現地の人から耳にすると正直へこみましたorz... でもここまで来ていまさら引き返す訳にも行きません。釣り人が居て釣果情報が無いのは困りものですが、釣り人が居ないのですから釣果情報が無いのは当たり前です。釣り人が居ない事と、釣れない事は決してイコールにはならない筈。長らく人為的プレッシャーが掛かっていない分、水温さえ外さなければむしろ良い釣りが出来る筈だ!と本釣行を決意した自身の考えに立ち返り、何とか気持ちを盛り上げて行きました。 そんなこんなで多少のすったもんだはありましたが、釣行初日はスタッフさんの勧めもあり、ワカサギの魚影が多いという大島のポイントに渡してもらう事となりました。
釣行初日 ~大島にて~ PM13:00 大島到着。渡船のお兄さんに別れを告げた後、まずは水温を確認しました。 表層水温 15.0℃ 予想していた水温を1.0℃も下回っています。 (これはイケるんじゃないの!) 自然と口元が緩んできてしまいます。 大島でのポイントは事前に湖底図を調べて決めていましたので、さっそくそのポイントへ向け歩き出しました。水辺に生える葦の成長ぶりから月日が確実に過ぎていった事が伺えます。 (あれっ!?) 前回の6月に訪れた際に、踏んでしまわないかと心配するほど居たワカサギ(3~4センチ前後)が全く見当たりません。深場に落ちたのかな?などと考えていると突如 沖でライズが! 魚種は判別出来ませんが狙いのアメマスだと信じ込みます。そして5分程でポイントに到着。場所は大島の南西角。対岸脇にある国道240、241号線を走る大型トラックの走行音が聞こえる事からも分かるように、大島から対岸までは割と近く、ちょっとした海峡ならぬ、湖峡?(こんな言葉ないと思いますが)を形成している所です。 湖底の等高線が割と密になっており、岸から直ぐに10~15mへと落ち込むカケアガリが続くポイントです。湖峡には滝口方向から吹き付ける風によるものと思われる強めの湖流があり、釣りをするにはちょっと厄介な感じでした。http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.aspx?b=432615.0&l=1440652
あらためて辺りを見渡すと釣り人は私ひとり。遥か遠くに観光遊覧船が一隻見えるだけです。今この時間、阿寒湖は私ひとりだけの貸し切り状態。 (んん~っ ほんと来て良かった!) 至福のひと時です♡
『それでは そろそろ始めますか!』 第1投目 ルアーを凡そ40m程フルキャストしてフリーフォールで底まで沈めます。 水深は15m弱といったところでしょうか。ラインが全て水に浸かった事を確認した後、小さくシャクリを入れてからリーリングをスタートしました。底質を感じながらのゆっくりとしたただ巻き。足元にあるヘルメット大の岩が湖底にも広がっている感じです。 魚信ナシ。 2投目以降は表層からレンジを刻んで行きました。キャスティング方向、リーリングスピード、アクションの有り無し・・・ と色々と織り交ぜながらキャストを繰り返しました。 っとある時、ピックアップ寸前のルアー後方に魚の姿が!しかも大きい!! 白い斑点が視認出来たのでアメマスに間違いありません。心臓がバクバクと高鳴ります。 (あれっ、俺いまどこのレンジ引いてたっけな...?) 記憶を辿ると、カウントダウンの待ち時間を利用して辺りの景色の写真撮影をしてました。しかも長い間ずっと。 (そうだボトムだ!) 湖流が速くラインが流されてしまって、今まではボトムを取り切れていなかった事が考えられます。ルアーウエイトをバッハスペシャルの18gまで上げてしっかりとボトムが取れるようにしました。 そしてそれから数投の後、答えは直ぐに帰って来ました。またピックアップ寸前のルアー後方を良型のアメマスが追いかけて来ます。しかも水面ギリギリまで。 『おおっ!!!』 アピールがちょっと強すぎるのかな!? と今度はルアーカラーを地味目のもの(GBKOカラー)に換えて再キャスト。途中で何度かリーリングを止めて縦の動きを加えながらリーリングを行います。そしてロッドティップまで残り10m程といったところで突如『ズドン!』。ついに待ちにまった大きなアタリがやって来ました。 ライン越しに相手が身をくねらせている様子がはっきりと伝わって来ます。 (よし、ここは大事にいこう!) でもその直後、この考えを改めました。6月のあの悪夢が蘇ります。 大事にいこうと必要以上にドラグを緩めてしまったばかりに、相手のイトウに主導権を握られてしまい、水中障害物に巻かれて最後はフックアウト⤵ ここにもどんな障害物が隠れているか分かりません。ラインテンションを保ちながら、幾分強引なやり取りを行いました。 一瞬、黄色味がかった鮮やかな魚体が目に飛び込んで来ました。間違いなく相手はアメマスです! そして1、2分のやり取りの後ようやくネットに納まったその魚は、キズひとつない厳つい顔付きをした金色のアメマスでした(48cm)。
釧路空港に到着してから、およそ3時間半後の出来事でした。 (やっぱりこの時期でも釣れるじゃん!) 贅沢を言えば50upは欲しかったのですが、なにせ釣行初日の出来事です。これで良しとしましょう! 喜びの余韻も冷めやらぬなか、手早くリリースを行った後にキャスティングを再開しました。波紋が出来る程ではないですが、風雨が幾分強まって来ました。 先程と同じようにボトム付近を意識しながらのリーリングをトレースコースを変えて繰り返していると、今度は数メートル先の足元でヒット! 釣りを再開してからおそらく10分も経っていないでしょう。余りの突然の出来事にハンドルを持つ左手が滑ります。おまけに足元の岩がぐらつき、後ろへ仰け反るかたちで体勢まで崩す始末。仕方なくロッドを持つ右腕を高く掲げたまま後ろへ下がり追い合わせを試みました。 (お願いだから外れていないでくれよ!) 急ぎ体勢を立て直し、弛んでしまったラインを巻き取ると......。 まだ付いていました! 身をくねらせて抵抗している様子がライン越しにはっきりと分かります。 そして無事にネットに納まった相手はこれまたアメマスでした。 一匹目とほぼ同サイズ(47cm)ですが、非常に厚みのある雄の個体でした。フィッシングランドのスタッフさんの話によると、今年のアメマスは大量発生したワカサギを飽食しているそうで、例年になくその魚体が太いとの話でした。なにせ今年が初めてなので、例年の状態がどれほどなのか分かりかねるのですが、思わず『なるほど!』と納得してしまう程のとにかく素晴らしい魚体でした。
この後、迎えの船が来る夕方5:00迄の間に同様の狙い方で類似サイズの雄アメを1匹追加、さらに軽量スプーンのピュア(5g)を用いた表層~中層(2~5m)のステディリトリーブでレインボーと顔立ちの優しい雌?のアメマスをそれぞれ一匹ずつキャッチしました。この後者のアメマスは他の3匹とは明らかに体色が異なる個体で大変に記憶に残る一匹でした。 ある角度から見るとシルバー、また別の角度から見るとゴールドの光を放つベールを身に纏い、背ビレの付け根付近にはまさしく金粉という表現がぴったりな鮮やかな装飾を身体にあしらっていました。こんなに光り輝く美しい個体は今までに見た事がありません。 幼い子供に『昔の人はアメマスから金を採っていたんだよ!』と信じ込ませる事くらい、この魚を見せたら簡単に出来そうです。もちろんこの金粉の写真撮影を試みましたが、私のカメラテクでは実際の1/10も表現出来ていなかったため、今回掲載するのは止めにしました。是非とも見てみたいという方は現地で実際に確かめてみて下さい。
そして夕刻5:00に納竿。明日以降に入る事になるであろう大島の別ポイントの景色を一通り目に焼き付けたのちに大島を後にしました。
阿寒湖釣行を終えて 本レポートは釣行1日目のみの内容ですが、全日程共に期待以上の釣果に恵まれたとても素晴らしい釣行となりました。 釣れる魚はみなコンディションが抜群で阿寒湖がとても豊かなフィールドである事を強く感じさせられました。この素晴らしさの陰には阿寒湖漁協さんをはじめ、近隣住民の方々など、阿寒湖および大自然を見守る多くの人たちの努力があることは想像に難くありません。ひとりの釣り人としてこれら皆さんの努力を不意にする事がないように、今後も節度を持って阿寒湖での釣りを楽しみたいと思いました。 2007年、阿寒湖との出会いは私の釣り人生を大きく変える年となりました。 広大な大自然の中、自然繁殖した野生のトラウトたちに出会える数少ない湖。 この湖がこれから先もずっと私たち釣り人を変わらずに迎え入れてくれる事を切に願います。 最後に、阿寒湖という素晴らしいフィールドに出会う機会を与えて下さった朝霞ガーデンさんに深く感謝致します。 朝霞ガーデン http://www.a-garden.com/index.html
〇 使用タックル
ロッド : トラウトロッド 7.6ft リール : TWINPOWER 2500(SHIMANO) ライン : SUPER TROUT ADVANCE 6lb(MORRIS) ルアー : BUCH SPESIAL JAPAN VERSION 18g(SMITH) PURE 5g&7g(SMITH) TROUTIN SURGER 6g&14g(SMITH) ※ フックはバーブを潰してあります ネット : マリエット・ネット(SMITH)
魚が廻って来るのをただひたすらに待つだけという、受け身のイメージの強かった蝉パターンの釣り。決して我慢強い方ではない私にとって、この釣りはどうにも馴染めそうにはない そんな類の釣り方でした。ですが実際にやり始めてみると、私がイメージしていたものとは全くの逆! 確かにジッと待つのが大事な状況というのもありはしましたが、経験したその大部分は積極的なアピールをする事でもたらされたものばかりでした。
湖をとりまく環境や生態系、そしてターゲットとなる魚種や季節...etc. これらの違いでいつでも当てはまるものではないとは思いますが、少なくとも前回釣行までは効果的な誘い方のひとつであったと確信しています。 蝉ルアー 美蝉(ビセン)を使った、この積極的なアピールの釣り、じゃあ今年はいったいいつまで通用するのだろうか? 私にそんな疑問が湧いて来たのは至極当然の事でした。そんな訳で今回はこの疑問を解消するべく8月初旬の中禅寺湖へと出掛けてきました。
前回(2週間前)、蝉ルアーでとても反応の良かったポイントに向かうも、あろうことかまさかのノーバイト。さすが8月といったところでしょうか。いきなり出鼻を挫かれます。前回との相違点といったら今日はとてもお天気が良いということ。ギラギラと照り付ける太陽は容赦なく肌をさし、湖面からの照り返しは目に痛い程でした。それならばという事でこの日は日陰を探してランガンです! 見知ったポイントを中心に速いテンポで探って行く事に決めました。 するとこれが大正解!? ほどなくグリーンバックの綺麗なレインボーが顔を出してくれました。この個体、私の数メートル先の目の前に浮かんでいたトンボを捕食、興奮を抑えながらキャストした美蝉(ビセン)を何の音も立てずに水中へと引きずり込んで行きました。その捕食の瞬間といったらほんともう最高で、間違いなく今期5本の指に入るであろうとても印象深いシーン(相手)となりました。
そして迎えたam11:00。この日一番となるドラマ魚の登場です! 美蝉(ビセン)へのバイトの瞬間もはっきりと見えました。前回同様にロッドティップを高く掲げた状態で美蝉(ビセン)を小刻みに連続シェイク! それと同時にゆっくりとリーリングも行い、水面を羽をバタつかせて移動する溺れた蝉を演出(実際に水面に浮かぶ蝉は見られませんが)している最中での激しいバイトでした。釣り人の目測ほど当てにならないものはありませんが、70cmは優に超えていたかと思います。そしてこの魚がしっかりとフッキング、一気に沖へと向け走り出しました。しのげたのはせいぜい10秒くらいのものだったのでしょうか。10ポンドのフロロリーダーをぶった切って奴は行ってしまいました。 仮に時間を遡り、もう一度最初からやり直しする事が出来たとしても、あの魚だけはどうにも獲れる気がしません。相手はそんな魚でした。最後に私をあざ笑うかのように3回大きくジャンプしていった姿が目に焼き付いて離れませんでした。 その後もレインボーを追加するも、先程のショックがあまりに大きく、素直に喜ぶ事も出来ませんでした。出るのはため息ばかりです。
そんな出来事があって、この後いつもなら尻つぼみの形で終わってしまうのが私のいつものパターンなのですが、この日は少しばかり展開が違いました。ディープエリアに差し掛かったタイミングで何気に行ったメタルミノーのジギングに対して鋭いアタリが! 最初はいつものレイクトラウトだろうと思っていたのですが、引きがレイクのそれとは異なります。もしかしてブラウン!? 一気に緊張が走りました。 特大レインボーに逃げられて、そして今度はブラウンにもまた逃げられて...。 こんな負の考えが頭を過ってしまった時はロクな結果とならないのが普通なのですが、なんとかネットインに成功する事が出来ました。 相手は雄?のブラウントラウト(61cm)。
あの特大レインボーも獲れていたらと未だ悔やまれるところでしたが、さすがにそれは贅沢というもの。8月に於いても蝉パターンは十分に通用する(少なくともこの夏は)。この疑問が解消されただけでも十分です。しかもこんなブラウンのお土産まで頂けたのですから! この日のところはこれで良しとし、夕闇迫る中禅寺湖をあとにしました。
〇 使用タックル ロッド : TLB-83DT ラグレス・ボロン(SMITH) リール : 10 CERTATE 2500(DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 0.8号(12lb) LO-VIS GREEN(BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb(MORRIS) ルアー : 美蝉(SMITH) ※ フックはシングルに換装 メタルミノー(SMITH) フック : 美蝉(ビセン)用 テイル側 シュアーフック Wトラウトタテアイ5B(SMITH) ベリー側 シュアーフック Wトラウトタテアイ4B(SMITH) ※ 共にバーブは潰してあります ネット : チェリーネット サツキ(SMITH)
今回は60センチを超えるような大型ブラウンを求めて栂から阿世潟の三角周辺までRUN&GUNして来ました。スプーンでは釣れているという話ですが、私が操る表層のミノーイングには小さな個体しか来てはくれませんでした。まあ、そう簡単に釣れないのは承知の上。今後も根気強く狙って行きたいと思います。
(上写真)朝一のまだ暗い時間帯にチェリーブラッドSR90(クロキン)のただ巻きに出てくれたレイクトラウト(63cm)
(上写真)手尺で40センチ台。狙いのサイズには届きませんが、魚体がとにかく綺麗で嬉しくなります
(上写真)こちらも朝一に出てくれたレイクトラウト(59cm)。パニッシュ85F (CBオリカラ)にて
(上写真)レイクトラウト(63cm)。パニッシュ85F (新色HCW ホロクリアーワカサギ)にて
(上写真)サイズはともかくも綺麗な個体が多いです
(上写真)日光白根山に朝陽がさします
(上写真)今回は栂をスタート地点に阿世潟の三角までRUN&GUNして行きました。※ 釣れたポイントとは関係ありません
(上写真)水色の変化するファーストブレイクを中心に探って行きました。※ 釣れたポイントとは関係ありません
(上写真)小寺ヶ崎と社山(1,827m)。※ 釣れたポイントとは関係ありません
(上写真)あと1ヶ月もすれば新緑で賑やかになる筈です ※ 釣れたポイントとは関係ありません
(上写真)阿世潟三角からの眺め。ネオプレンでの歩きはちと辛い。※ 釣れたポイントとは関係ありません
(上写真)翌日に疲れを残さないために、pm14:00にはいろは坂を下りました
先日、魚の反応が突如ストップしてしまった原因を、船釣り解禁を知らせる号砲(花火)のせいにしてしまいましたが、なぜか今回も同じ時刻(am5:00)にピタリとアタリが止んでしまいました。例年ならあと1時間は時合いが続いていたと思うのですが、餌を探すという大事な仕事を早終いするだなんて、もしかしたら鱒の世界にも時短という合理化の波が押し寄せてきたのかも知れません(餌のワカサギが居ないからしようがないのかな)(笑)
そういえば今シーズン初めてのワカサギを目撃しました。確認出来たのはたった一か所だけでしたが、数百匹は居るだろうというとても大きな群れで、見ていてとてもテンションが上がりました! ワカサギが増えてくれば、きっと鱒界も時短だなんて言ってられないはず。今後の中禅寺湖に期待したいです!
(上写真)朝一に出てくれたレイクトラウト(64cm)
(上写真)チェリーブラッドSR90 グリーンゴールドにて
(上写真)朝二にトップのホットケに出てくれたレイクトラウト(74cm)。餌を良く食べられているようで、いい体格をしていました。パニッシュ85F CBオリカラにて
(上写真)久々の恐竜顔! しかもトップでというのが最高に嬉しい一匹でした
(上写真)朝の絵になる風景
(上写真)大きなワカサギの群れ。見ていてテンションが上がりました
(上写真)新造船『男体』
(上写真)日中はずっとDRIFTを使ったトップの釣りをやっていました。ブラウンが何匹も見には来るのですが、口を使ってはくれませんでした
(上写真)ラストは安定の何も無し。※ 釣れた場所とは関係ありません
先日、栃木県は塩谷町にある尚仁沢アウトドアフィールドさんにジャガートラウトを狙いに出掛けてきました。釣り券購入時に『日によって反応はまちまちだから、今日はどうでしょうかね!?』という説明でしたが、開始早々からミノー(パニッシュ55のサスペンドタイプ)で良い反応が返ってきました。
ですが良い反応とは言ってもそれはルアーをガンガンに追ってくるようなものではなく、今の低水温時期ならではといったスローなものが大半でした。移動距離を抑えた弱めのトゥイッチやジャークで相手を誘った後は、2~4秒ほどルアーをしっかり止めて(食わせの間を入れて)やることではじめてバイトに持ち込むことが出来るといった様な感じでした。 上記のやり方でひととおり探り反応が無くなってしまった後でも、D-コンタクト50(ヘビーシンキングミノー)などを使ってボトムレンジを攻めてやることで、再び喰いが立ってくるなど、ミノーの釣りの楽しさと奥深さを再確認させてもらえた釣行となりました。 今回も決して簡単な釣りではありませんでしたが、あの見た目も引きも大変に素晴らしいジャガートラウトにあいにまたこちらに訪れたいと思います。 ※ 魚の写真は釣り場の管理者様の許可を得て一部撮影させて頂きました ※ 尚仁沢アウトドアフィールドさんのHP : http://www.shojinzawa.com/ 使用タックル ロッド : トラウティンスピン インターボロンX IBX-53MTH(SMITH) リール : ツインパワー 1000S(SHIMANO) ライン : アーマード🄬フロロ+ 0.3号 (DUEL) リーダー : シューター・FCスナイパー インビジブル 5lb (SUNLINE) スナップ : SPスナップ #00(SMITH) ルアー : パニッシュ55 SP(SMITH)※フック変更実施 D-コンタクト50mm(SMITH)※フック変更実施 ボトムノックスイマーⅡ 3.2g(SMITH)※フック変更実施 フック : ミノーエキスパートフック ME-31BL #4 (VANFOOK)
(上写真)開始早々から良い反応が返ってきました
(上写真)パニッシュ55SPのGTOパールカラーにて
(上写真)50cmちかくある立派な個体
(上写真)こちらもなかなかのサイズです
(上写真)どの個体も引きが強烈でした
(上写真)体色の濃い雄のジャガートラウト。55SPのクレイジーヤマメカラーにて
(上写真)ジャガートラウトの体側にある朱点
(上写真)とても太いジャガートラウト
(上写真)パニッシュ55SPを丸のみ。ルアーを躍らせた後は、しっかりと止めてやることで深いバイトを得ることが出来ました
(上写真)こちらの魚もパニッシュ55SPのクレイジーヤマメカラーにて
(上写真)時々、こんなサイズのイワナも釣れました
(上写真)ちょうどやって来たオーナーさんにネットを持ってもらい撮影
(上写真)ボトムノックスイマーⅡを使ったボトムアクションにて
(上写真)濁りのためか視認性の良いルミナスカラーへの反応が良好でした
(上写真)この日は出る魚がどれも大きな個体ばかりでした
(上写真)ラストフィッシュはこれまたゴン太でした
(上写真)D-コンタクト50を使ったボトムアクションにて
(上写真)今回反応の良かったルアーとそのカラー
週末の中禅寺湖。 6月も最終日を迎え、春蝉の釣りもさすがに旬は過ぎてしまったといった感じでした。名残惜しいけれど今シーズンの蝉活も今回をもって終了です! 最後もバラシで終了するなど、毎度 気分良くは帰らせてはくれませんでしたが、それでもとても楽しかった2017年の春蝉シーズンでした。
(上写真)明智平ロープウェイのりば からの眺め。第一いろは坂(下り)のつづら折りが見えます。今回も日が昇ってからいろは坂を登りました
(上写真)梅雨の朝
(上写真)今回も山側に入りました
(上写真)日中の表層水温は16℃台
(上写真)頼みの風ですがなかなか吹いてくれません。なので魚がよく見えました
(上写真)シルバーメタリックのブラウントラウト(55cm)。回遊個体でしょうか、凄い引きと高いジャンプを何度も披露してくれました!
(上写真)この日唯一の魚でした
(上写真)この色味の個体は久しぶりに見た気がします
(上写真)尾鰭も完璧でした
(上写真)使用したルアーは美蝉(ビセン) No.29 ゴーストハルゼミGL
(上写真)梅雨真っ盛り☔
(上写真)今シーズンの蝉活終了です