芦ノ湖に出掛けて来ました。そろそろ解禁の賑わいも落ち着いてきた頃かな?と期待していたのですが、まだまだ人が多いですね。 特に目の前に入れ代わり立ち代わりやって来るボートの数にはほんと参ってしまう程で、完全に入るポイントを間違えてしまったといった感じでした。
夕方、人気のなくなったポイントに入り直すと明らかに雰囲気が変わっていました。昼間は見る事の出来なかった良型サイズのイワナやレインボーが餌を探しているのかブレイクラインの下を行ったり来たりを繰り返しています。せっかく岸寄りして来た魚たちを追い払わない様にと、一本の杭となって静かにキャスティングを繰り返しました。 そして迎えた日没の時刻、好奇心旺盛な幼魚鱒たちの猛攻を幾度もかわした後にやって来たのは、銀ピカに光り輝くレインボートラウトでした。全ての鰭が完璧で筋肉質なその個体はきっと稚魚放流の成長個体に間違いないでしょう。サイズこそ大きくはありませんでしたがとても嬉しい一匹でした! 今年の芦ノ湖もいい魚たちが育っているようです(*'▽')/
(上写真)昼間は釣りをお休みして各ポイント(今回は湖尻を中心に)の状況を調べて歩きました。※ 釣ったポイントとは関係ありません
(上写真)今回入ったポイントではほぼ一日を通して6℃台をキープしていました
(上写真)ワカサギ採卵用の定置網。こんな施設が湖内に数か所あり、漁協のおにいさんたちが昼間に回収にやって来ます。※ 釣った場所とは関係ありません
(上写真)場所によっては多くのワカサギの姿を確認することが出来ました(水面下の黒い影は全てワカサギです)
(上写真)芦ノ湖のレインボートラウト(サイズ未計測)。チェリーブラッドSR90(MZGRシェル)のスローなただ巻きにて
(上写真)尾鰭も完璧でした
(上写真)チェリーブラッドSR90。波のない静かな状況において、このルアーを使ったゆっくりとしたただ巻きは効きます!
(上写真)夕マヅメはヘラブナが捕食出来るほどのスローな釣りをやり通しました
以前にも述べたように、私の中での晩秋の芦ノ湖の釣りと言ったら、大荒れの天気の中、冷たい波に揉まれながら ただひたすらにミノーをキャストし続けるといったイメージがあります。絶え間なく打ち寄せる波が釣り人の気配をかき消してくれ、それが賢くなった大鱒たちの警戒心を解き、とびきりのチャンスをもたらしてくれるに違いないと信じているからに他なりません。
過去に良い釣りをした経験を思い返してみると、それはかなりの確率で荒れた天気の日が多く、そう考えてしまうのも至極当然の事なのでした。 たとえ天気が穏やかな日でも、それに合わせた探り方はあるのですが、ただ巻きのような神経を使うスローな釣りが中心となってしまうため、出来る事ならあまりやりたくはない。季節柄、ガンガンアクションのミノーイングはさすがに無理だとしても やはりミノーの釣りの醍醐味である『アクションで誘って魚を出したい!』これを考えるとやはり荒れた天気の日を望まずにはいられないのでした。 ところが 私のそんな思いとは裏腹に、2016年の晩秋はいつも穏やかなお天気の日ばかり。今日は久しぶりに荒れそうだな!という日も、その日に出掛けられるかと言えばそんな訳もなく、なかなかタイミングが合わずにモヤモヤした日が続いていました。
そして12月初旬のある日。ついに待ちにまったその日がやって来ました! 風ヨシ! 波ヨシ!! そして雰囲気ヨシ!!! と三拍子揃ったその日は未明から強い北西風が吹き付けており、私にとってはまさに絶好のミノーイング日和でした。 今回のような荒れた天気の日に私が専ら使用するルアーは【パニッシュ85F】。私はこれを主にジャークアクションでもって多用しています。 ジャークの回数はいつも1~2回程度で、その後のステイ時間はとても感覚的ですが、2秒を基本にその前後でも試したりしています。これにさらにジャークの強さ(ルアーを水中で飛ばす距離)や方向なども振ったりしているため、その組み合わせは数えきれないほど。ところがこれだけ多くのアプローチに対して、訪れるバイトは一日やっても数回あるかどうかといった感じなので、仮に釣れたとしても 果たして今のアクションが良かったから釣れたのかどうか? いつも判断に困ってしまっているというのが正直なところでした。
当日の状況ですが、この日もいつものように辺りが白み始めてきたタイミングでファーストバイトがやって来ました。 ルアーをジャークさせた後のステイでの浮き上がりの際に『ゴンッ!』 それはまさに、この荒れた天気の日ならではといった出方でした。 ブラウンを期待していたのですが、相手はまさかのコーホーサーモン! この日はこの魚の回遊に当たったのか、その後も短時間のうちに2匹の個体がヒット(うち一匹はバラシ)。荒れた天気の日はやはり釣れるなぁ! という確信がさらに深まる結果となりました。
ところでこの芦ノ湖のコーホーサーモンという魚ですが、私の記憶ではたしか2014年から毎年春先に試験的に成魚放流(大きさは20cm前後?)されている魚で(間違っていたらスイマセン)、芦ノ湖では最近入って来た新参者である筈です。昨年の4月にも表層のミノーイングで20~30センチ前後の個体がポツリポツリと釣れていました。その時の体色は銀白色で、一見すると虹鱒のようですが、背中の特徴的な斑点で区別が可能。またとにかく鱗がよく取れる魚で釣りあげた際の扱いにあたふたしたのをよく覚えています。 ところが今回釣り上げた個体は、春先のそれと比べたら遥かに大きく(大きい方は46cmありました)、体色は全体的に黒ずみブナ模様が出ており、口先なんか『への字』に曲がっちゃったりして、あの頃の色白で優しい顔立ちの君はいったい何処へ行っちゃったの!? とあまりの変わりように驚かされました。 恐らく今回成熟を迎えてしまった個体はこれ以上は大きくなれないのかも知れませんが、もし成熟が遅れてさらに一年この湖で成長を続けるものが出てくるとしたら、50UP さらには 60UP なんて個体も夢ではないかも知れません。 もし岸からのミノーイングでそんな大物が狙えるとしたら...。 芦ノ湖にまたひとり気になる存在が増えてしまいました。 2017年シーズンがほんと楽しみです!
〇 使用タックル
ロッド : TLB-83DT ラグレス・ボロン(SMITH) リール : 13 CERTATE 2500(DAIWA) ライン : VARIVAS ハイグレードPE ブルー 1.0号(MORRIS) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 12lb(MORRIS) ルアー : パニッシュ85F(SMITH) ※ ステイ時の浮き上がりを速めるため、1サイズ小さな(軽い)フックに付け替えています チェリーブラッドLL70S(SMITH) ※ フックはテイルのみ。スミス・シュアーフック Wトラウトタテアイ 6B に付け替えています ネット : チェリーネット・Lサイズ(SMITH)
一昨年あれだけ良かった蝉パターンの釣りですが、昨年同様に今年も全くと言っていいほど反応が得られません。本来の予定であれば日がな一日、蝉ルアーを使ってトップの釣りを楽しみたかったところなのですが、これが不成立。 仕方ないので今年もメタルジグを使ったディープレンジの釣りをメインに組み立てざるを得なくなりました。
このディープレンジの釣りはその名前が示す通りに水深の深い層を探る釣りになります。日中の表層水温が18℃近くまで上昇するこの時期の中禅寺湖、冷水を好むトラウトたちはより居心地の良い環境(水深)を求めて深場へと移動して行くと聞きます。この深場へと移動したトラウトたちがまさにこの釣りのメインターゲットとなります。 私は今から5年ほど前、メディアで取り上げられたショアからのレイクジギングの釣りを知ってからこの釣りを始めましたが (釣れたではなく、釣った!) というより大きな感動が得られるためお気に入りでずっと楽しんでいます。
(上写真)この日は山側をランガンして行きました
(上写真)朝一の表層水温は14℃
今回使用したルアーはメタルミノーEX(仮称 プロト)。私はこのルアーをボートからではなく岸からのキャスティングで使用していますが、水深が10mを超える深い層をバーチカル(縦方向)に探る機会が多い事から、足元から急激に落ち込むような急深のカケアガリを控えた地形を中心に探るようにしています。ですが傾斜の緩いカケアガリが続く地形(遠浅の地形も含む)さらに、目視出来る最初のブレイクがロッド2本分よりも先にあるような地形では、根掛かりやタカ切れ回避のため探らないようにしています。
(上写真)メタルミノーEX(仮称プロト) フロントフックで使用します
次に探り方ですが、湖底まで一旦沈めたルアーをロッドを使って
(トントントン... ♬) とリズミカルにシャクリ上げて行くというもので、恐らくソルトジギングなどではお馴染みの誘い方だと思います。 そしてこれは当たり前の事ですが、スプーンやミノーなどを使った釣りと同様にルアーをいかに魅力的に躍らせられるかが釣果を大きく左右します。 私はいつも釣り開始の直前に足元でルアーをシャクってやり、ウグイや鱒稚魚などが興味を示し追いかけてくる様であれば、とりあえずは上手く? シャクレているなと判断するようにしています。 ジギングというある種特殊な釣り方のため、ロッドのアクションや硬さなど、ルアーを綺麗に躍らせるのに向き不向きなロッドがあるという事を強く実感しています。今のところ私の中では、実績として TLB-83DT(ラグレス・ボロン)とPEラインとの相性がとても良いと感じています。
そしていざ実釣開始! (トントントン...???) これは今に始まった事ではないのですが、私の場合 上手くシャクレるようになるまでに暫く時間(練習)を必要とします。上手い具合にシャクレていないとロッドを動かす周期とルアーが上下へと舞う周期との間にズレが生じてシャクっていてとても嫌な感覚を覚えます(そして何より疲れる)。 ですが徐々に体も慣れお互いの周期が合ってくると、先ほどの違和感が無くなり ルアーの抵抗を殆ど感じなくなる瞬間があります(私にとってはこの状態が理想)。もうこうなって来ると長い間シャクっていても殆ど疲れを感じなくなります。 (トントントン...♬) 良い感じでシャクリのリズムが刻めるようになると直ぐに魚からの反応が返ってきました。恐らく湖底から誘い上げられ追って来るのでしょう。中層近くでやって来るバイトが殆どでした。 シャクっている最中に突如『ズドン!』と襲ってくるあのバイトの感触は何度味わっても良いものです!
(上写真)中禅寺湖のレイクトラウト(83cm)
(上写真)使用したルアーはメタルミノーEX(仮称プロト)のシルバーカラー
(上写真)このサイズになると貫禄が違います
(上写真)尾鰭も手のひらサイズ
(上写真)小型も反応してくれました
シャクリのリズムやシャクリ幅 さらにルアーをどうトレースするかなど、それらをさらに突き詰めてゆけば、きっともっと良い釣りが出来るはず!
それを確かめるため来シーズンも引き続きこの釣りを楽しんで行きたいと思います。
(上写真)湖尻から眺める夕陽 とてもいい一日でした
〇 使用タックル
ロッド : TLB-83DT ラグレス・ボロン(SMITH) リール : 10 CERTATE 2500(DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 1.0号(16lb) LO-VIS GREEN(BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 12lb(MORRIS) ルアー : メタルミノーEX 仮称プロト(SMITH) フック : ツインダンサー(TD-31 3L)(VANFOOK) ※ ソリッドリング使用 フロント・アシストフック仕様 ネット : チェリーネット・サツキ(SMITH)
昨日は尚仁沢アウトドアフィールドでジャガートラウトたちと戯れてきました(遊ばれてきたのが正しいか)! 厳つい顔付きをした3kg超の個体から繰り出される引きは相変わらず強烈でした!! ※ 尚仁沢アウトドアフィールド ホームページ http://www.shojinzawa.com/
(上写真)朝一の気温は-1.0℃
(上写真)尚仁沢アウトドアフィールドのジャガートラウト。背中の盛り上がりが凄い個体ばかりでした
(上写真)綺麗な個体ばかりでした
(上写真)太くて綺麗な個体ばかりでした
(上写真)オレンジベリーの個体も釣りたかった
(上写真)冷えきった身体に暖炉はありがたい
(上写真)デク君 暖炉の横で寝息をたてていました(〃▽〃)
(上写真)この個体もカッコいい( 〃▽〃)
(上写真)とにかく綺麗でした
(上写真)余裕で50upはある個体です
(上写真)チェリーブラッドLL70Sのただ巻きにて
(上写真)水温が低いせいか、意外にもチェリーブラッドリップレスのただ巻きやリフト&フォールで好反応が得られました! ジャガー6匹中、4匹までもがこの釣り方でした。※ 写真は以前のものの使いまわしです
(上写真)どの個体もみな凄い力なので、一匹釣り上げるとヘトヘトになります
(上写真)私には釣れませんでしたが、60cm(推定4kg up)を超える個体も釣れていました
(上写真)今回も帰りは鹿沼温泉の華ゆらりで♨
今回は60センチを超えるような大型ブラウンを求めて栂から阿世潟の三角周辺までRUN&GUNして来ました。スプーンでは釣れているという話ですが、私が操る表層のミノーイングには小さな個体しか来てはくれませんでした。まあ、そう簡単に釣れないのは承知の上。今後も根気強く狙って行きたいと思います。
(上写真)朝一のまだ暗い時間帯にチェリーブラッドSR90(クロキン)のただ巻きに出てくれたレイクトラウト(63cm)
(上写真)手尺で40センチ台。狙いのサイズには届きませんが、魚体がとにかく綺麗で嬉しくなります
(上写真)こちらも朝一に出てくれたレイクトラウト(59cm)。パニッシュ85F (CBオリカラ)にて
(上写真)レイクトラウト(63cm)。パニッシュ85F (新色HCW ホロクリアーワカサギ)にて
(上写真)サイズはともかくも綺麗な個体が多いです
(上写真)日光白根山に朝陽がさします
(上写真)今回は栂をスタート地点に阿世潟の三角までRUN&GUNして行きました。※ 釣れたポイントとは関係ありません
(上写真)水色の変化するファーストブレイクを中心に探って行きました。※ 釣れたポイントとは関係ありません
(上写真)小寺ヶ崎と社山(1,827m)。※ 釣れたポイントとは関係ありません
(上写真)あと1ヶ月もすれば新緑で賑やかになる筈です ※ 釣れたポイントとは関係ありません
(上写真)阿世潟三角からの眺め。ネオプレンでの歩きはちと辛い。※ 釣れたポイントとは関係ありません
(上写真)翌日に疲れを残さないために、pm14:00にはいろは坂を下りました
朝一はバイトが頻発するも中々フッキングまでには至りませんでした。なにか高い波の上下動によりルアーを喰い損なっている様な感じ...。珍しく活性が高かったのにほんともったいないことをしました。
(上写真)朝一に出てくれたレイクトラウト(64cm)。パニッシュ85F(No.29 HHGOR)にて
(上写真)am9:00前に出てくれたブラウントラウト(55cm)。パニッシュ85F(CBオリカラ)にて
(上写真)ワカサギを飽食しているのか、デップリとした体形です
(上写真)尾びれも立派
(上写真)朝から各ポイントをランガンし、最終的に阿世潟の三角近辺まで足をのばしました。※ 釣れたポイントとは関係ありません
(上写真)日中の表層水温は6℃台
(上写真)白根の雪も大分少なくなってきました
(上写真)箸を忘れてしまったので仕方なく...。
(上写真)大物を期待して大場所に入ったのですが、まさかのサイズダウン
(上写真)今シーズン初となる水辺での昼寝。気分は最高です!※ 釣れたポイントとは関係ありません
(上写真)丸一日やり切りました
2019年シーズン、私にとっての蝉初めはかなり遅めといえる6月半ばを過ぎた頃となってしまいました。その年の季節の進行の具合により多少前後はするものの、例年5月の下旬頃から始まる蝉の釣りの走りに合わせて出撃するというのが私のいつものパターンとなっているのですが、今年は他所のフィールドへの釣行と時期が重なったがために行くことが出来ず、完全にいい時期を逃してしまったといった具合なのでした。
事前の情報では今年の蝉ブラはあまりパッとしないとの事だったので、釣行前は不安で仕方ありませんでした。
今回私が訪れた6月下旬というと、中禅寺湖での蝉ブラの釣りは終盤戦真っ只中の状況にあると言っていいでしょう。連日、多くの蝉使いのアングラーに叩かれ続けた結果、魚たちはかなりナーバスな状態となっており、蝉を模したルアーやフライのシルエットを見るや否や、すぐさまこれを偽物だと見破りなかなか相手にしてもらえないなんて状況が当たり前のようになっている時期です。つい先日に今シーズン初となる蝉ブラを楽しみにこの湖を訪れていたのですが、この時の状況がまさにそれで、朝の8時過ぎからからほぼ休みなしで山側の目ぼしいポイントを探り続けたのですが、ことごとく見切られてしまい、ようやく本命のブラウンを手にすることが出来た時には辺りはすっかり夕陽に包まれてしまっていました。 そして今回、さらに日にちが進んでより厳しい状況となっていることが予想されましたが、この時期限定の蝉ブラとの熱い駆け引きを楽しみたいという一心で再びいろは坂を登って行ったのでした。
(上写真)今シーズンの初蝉で釣れた中禅寺湖のレインボートラウト
(上写真)こちらも同じ日に釣れた中禅寺湖のブラウントラウト。日没直前まで粘ってやっと手にする事の出来た一匹でした
この日私が入った場所は国道側のあるポイントでした。そこは国道側ならではといった傾斜の緩い遠浅の地形が広がる場所で、水際から20メートルほど沖合に水色が変化するブレイクラインが存在するような場所でした。時期的なもの?或いはパッとしないお天気のせいなのかどうかは分かりませんが、溺れて水面を漂っているような蝉の姿はどこにもありません。さらに背後に広がる森からも春蝉の鳴き声はいっさい聞こえず、今日も簡単には釣らせてくれない感が満載でした。 ですがそんな気持ちの一方で、私の心のどこかに今日はイケるんじゃないか!という相反する気持ちがほんの少しだけですがありました。というのも、この日は周囲に見える釣り人の数が明らかに少なかったからなのです。魚との距離が極端に縮まるこの時期の蝉ブラの釣りにとって、釣り人によるプレッシャーほど魚を沖へと遠ざけてしまう大きな要因は他には無いと思っています。釣り人の数が少なければ少ないほど、ブラウンたちはこの時期に本来居たいと思っているフィーディングエリアである浅瀬に寄って来ているに違いありません。これぞチャンスと言わんばかりにそろりそろりと静かに水際へと近づいて行きました。
(上写真)この日の現着はam8:00過ぎ。国道側の目ぼしいポイントをランガンして行きました
(上写真)日中の表層水温は16℃前後で推移していました
この時私が使用したルアーはエゾハルゼミをモチーフにしたトップウォータープラグである美蝉(ビセン)と大美蝉(ダイビセン)のふたつでした。後者の大美蝉は今シーズン発売されたばかりのニューアイテムで、その名が示すとおりに従来品である美蝉をひと回り大きく(長さで5mmUP、重さで1.4gUP)させたモデルになります。 時期によっては大変シビアでマッチングザベイトの極みともいえる蝉ブラの釣り。とても小さく儚いイメージのある春蝉に対して、それを模したルアーをサイズアップさせるなんて(それっていったいどうなの!?) これが初めて大美蝉の話を聞いた時の私の正直な感想でした。ですが出来上がった商品をそれと知らずに見せてもらったところ、恥ずかしながらサイズアップしていることに直ぐには気付きませんでした。従来品である美蝉と並べてやっとその大きさの違いに気付いたといった感じで、肝心の魚目線から見てもおそらく従来品との違いはそれほど大きくないのではないでしょうか。 そしてもうひとつの違いであるウエイトアップに関しては、手に取れば直ぐにその違いが分かるようなものでした。エリアフィッシングの経験のある方なら直ぐに分かると思うのですが、元々軽量なルアーを扱う釣りにとっての+1.4gアップ(2.6g→4.0g)は大変に大きなもので、キャストの安定性と相まって飛距離を大幅に伸ばしてくれることが期待出来ます。実際にフィールドで試してみたところ結果はやはりその通りとなり、キャストの際にフェザーリングをしっかりやらないと狙ったポイントを大きく飛び越えてしまう程でした。沖合にあるブレイクラインなど、今まで届かずに諦めてしまっていたポイントを探れるようになるのは勿論のことですが、いつものポイントに対してより後ろに下がった立ち位置から魚に警戒心を与えないよう探ることが出来るようにもなります。これらはどちらも蝉の釣りに於いては非常に大きなアドバンテージとなり、攻略の幅をきっと広げてくれるに違いありません。
(上写真)美蝉(左)と大美蝉(右)
(上写真)水面に浮かぶ大美蝉(ダイビセン)※ 頭部分のスプリットリングは後付けしたものです
当日はまず最初に従来モデルである美蝉(ビセン)を使って、ブレイクラインの手前に広がる浅瀬(50~100cm程度)を広く探って行きました。もちろん魚を遠ざけてしまわないように入水はせずに、水際から一歩下がった立ち位置から狙うかたちです。目の前を左から右へと流れる湖流に対してアップクロスにルアーをキャストした後は、本物の蝉が流れるようにドラッグに注意しながら動きを見守りました。時計の針の10時から14時までをひと流しとした場合に、これを2或いは3等分したくらいのタイミングでブルッ!とロッドティップを震わせ波紋を作りルアーの存在をアピールしました(波紋を作らずにただ流すだけの方が効果的なこともあります)。これを手前、中間、沖側とそれぞれ2~3回繰り返し、それで反応がなかったら横に20メートルほど移動してランガンを続けました。 そしてこの作業を始めてから2時間近くが経過した頃でしょうか、目の前の水面が何の前触れも無しにボコッ!と鈍い音を立てました。あがってきた魚は本命のブラウントラウトでした。体色が濃くとても野性味あふれる個体だったのでおそらく相手は居着きのブラウンだと思います。これまでに小さなレインボーが一度出たきりで、その他は一切反応が無くかなり弱気になっていたところだったので本当に嬉しい一匹でした。(諦めなければきっとまだ出るぞ!)
(上写真)幸先よく一投目からレインボーが釣れましたが...
(上写真)美蝉に出たブラウントラウト 51cm(No.02 ハルゼミ・メスにて)
(上写真)とても野性味溢れる個体でした
そして湖岸線を3km近くに渡りこの作業を繰り返した後は、今度は折り返して沖にあるブレイクライン上を探って行くことにしました。従来品である美蝉(ビセン)では飛距離が足りずこれを探るのは難しいでしょうが、ニューアイテムである大美蝉(ダイビセン)なら十分に届く距離です。しかも今回は軽量ルアーの遠投性にも優れたロッド トラウティンスピン イル・フロッソ(TILF-72)を使用しているため、高い飛距離を毎回安定して出すことが出来ました。そしてこちらも先ほどのブレイク手前を探っていた時と同じように、湖流に合わせて極力ナチュラルドリフトとなるよう注意しながら探りました。そして朝のスタート地点に向けてランガンすることおよそ2時間、突如 ボコッ!という大きな音と共に目の前に水柱が上がりました。その後のやり取りはとても強烈なものでした。相手をやっとの思いで引き寄せたかと思うと、急に反転し沖へと向かって猛ダッシュ!!半端なタックルだったらきっとこの時にラインを切られていたと思います。ロッド イル・フロッソが急な負荷の変化に対してしっかり追従、きちんと仕事をこなしてくれたお陰で無事に取り込みに成功しました。相手は61cmのブラウントラウトでした。砲弾のような体形とあの走り、さらに体色の薄さなどからして相手はもしかすると回遊系の個体なのかも知れません。大美蝉とイル・フロッソ、このふたつがあったからこそ獲れたとても嬉しい一匹でした。
(上写真)大美蝉に出たブラウントラウト 61cm(No.29 ゴーストハルゼミGLにて)
(上写真)大美蝉とイル・フロッソだからこそ獲れた嬉しい一匹でした
(上写真)体色が薄めの回遊系の個体か?
(上写真)各ヒレがとても立派でとにかくよく引く個体でした
(上写真)その後直ぐに反応がありましたが、釣れたのは放流ものと思われるレインボートラウトでした
(上写真)湖畔のブナの木が沢山の実を付けていました
(上写真)夕マヅメはミノーをやる予定だったのですが、雷鳴が聞こえてきたため早帰りで終了となりました
(上写真)いろは坂を降りると、運転が出来ないほどの激しい雷雨に襲われました
(上写真)2019.06.25 加筆 この度、鱒の森 7月号(No.52)に中禅寺湖の蝉ブラの記事を書く機会を頂きました。今シーズン私にとっての蝉ブラの釣りは、自身で書いた記事の内容に誤りがないのか?今一度再確認するための釣行となりました。
(上写真)2020.04.19 加筆 この度、鱒の森 5月号(No.57)に中禅寺湖の蝉ブラの記事を書く機会を頂きました。本投稿には記さなかった内容について書き綴っております。
【使用タックル】 ⚫︎ロッド : TILF-72 トラウティンスピン イル・フロッソ (SMITH) ⚫︎リール : 13 セルテート2500 (DAIWA) ⚫︎ライン : バリバス ハイグレードPE 1.0号 (MORRIS) ⚫︎リーダー : バリバス トラウトショックリーダー フロロカーボン 10lb (MORRIS) ⚫︎ルアー : ・大美蝉(ダイビセン) (SMITH) ※ フック変更実施。ラインはアイのスプリットリング(後付け)に直結 ・美蝉(ビセン) (SMITH) ※ フック変更実施。ラインはアイのスプリットリングに直結 ⚫︎フック : シュアーフック Wトラウトタテアイ 4B (SMITH) ※ バーブは潰しました ⚫︎ネット : チェリーネット Lサイズ 旧タイプ サクラ (SMITH)
今シーズン ラストの中禅寺湖。来年までの暫しの別れを惜しむように沢山のトラウティストの方たちが詰めかけておりました。私も来年までの中禅寺エネルギーを貯めこむべく、丸一日竿を降り続けました! 今年も沢山の思い出をありがとうございました。また来年もどうぞ宜しくお願い致します。
(上写真)来月は男体山に登りたいと思います
(上写真)朝一に出たレイクトラウト。メタルミノーEXにて
(上写真)朝一の表層水温は17℃
(上写真)こちらもメタルミノーEXによる釣果
(上写真)何故だか理由は分かりませんが、監視船が来るタイミングでいつも釣れるんです
(上写真)こちらは監視船が来たタイミングでした
(上写真)今季最大のホンマス。まさか最終日に来てくれるなんて思いもしませんでした。メタルミノーEXにて
(上写真)立派な尾鰭
(上写真)丸々と太ってました
(上写真)湖畔の木々ははやくも色付いていました
(上写真)最後までやり切りました
(上写真)今シーズンも沢山の思い出をありがとうございました
昨日の朝にバラした良型ブラウンの事がどうしても忘れられず、今朝も3時間だけ様子を見てきました。GW最初の日曜日とあって、駐車場はいつも以上のお祭り騒ぎ!人の出入りが多いとの予想から、昨日入ったポイントは諦めて別のポイントを目指しました(ひとりくらいは居るかと思ったのですが、誰も居ませんでした)。
昨日同様に周囲が少し明るくなってきたところで、パニッシュ70Fのホットケ(時折シェイク)を試しました。すると程なく水面が割れるスプラッシュ音! フッキングも決まりましたが、次のジャンプであえなくオートリリース。あの引きはおそらく本命に間違いないでしょう。暗がりの中、今日も天を仰ぎましたorz ...。 そしてam5:00前。突如、ヒメ或いはホンマスと思しき複数のモジリが移動しながら目の前を横切って行きました。でも手持ちのTRサージャー6gでは到底届かない距離。ヘビーウェイトスプーンは岸のバッグの中だし、取りに行く時間ももったいない。そこでものは試しと手元にあったメタルミノーEXを取り出し、振り子キャストで大遠投を試みました(あろうことかフロントフック仕様で)! そして着水と同時に高速リーリングをスタート。途中ピタッと巻くのを止め、フォールを挟んだ後に再度リーリングを開始した矢先にそれは起こりました。 『ズドン!』 目の覚めるような明確なバイト、リールハンドルの動きが完全に止められました。50m以上の遠方表層でのヒット、これほど気持ちの良い瞬間はありませんでした! (でもなんだかオカシイ...!?) 想像していた魚種・サイズの引きとは明らかに異なります!一度走り出してしまうと、相手の動きをまったく止める事が出来ません。ここは50m沖でも水深はせいぜい3~4mといった遠浅のシャローエリア。大岩がゴロゴロと沈んでおり、PEラインに当たりでもしたらひとたまりもありません。やりたくはありませんでしたが、両腕を大きく上げ魚を上へ上へと誘導して行きました。 寄せて走られを3回も繰り返しました。相手とのやり取りはおそらく5分以上続いたのではないでしょうか(体感的には10分以上)。最近ずっと負け癖・バラシ癖が付いてしまっていることから、今回も自信を持ってバラス気満々でした(汗)。ですがなんとか無事にネットイン成功! そのあまりの引きの強さから自己記録更新は間違いないな!と思っていたのですが、思いのほかのびませんでした。でも2016年中禅寺湖での初フィッシュということならこれはもう上出来でしょう! 遅ればせながら、私も中禅寺湖解禁しました(*'▽')/
(上写真)土曜日のようす。朝一のミノーイングで2回連続バラシ。かなりヤバい精神状態でしたorz...。
(上写真)こちらも土曜日のようす。昼前の表層水温は8℃
(上写真)OHGIさん、EJIMAさんからの直伝だという、ジェットBOILの使い方を熱く語ります
(上写真)私はBIGを頂きました!
(上写真)土曜日のようす。山側奥でもワカサギを見つける事が出来ました
(上写真)土曜日の反省会のようす(香楽にて)
(上写真)中禅寺湖のレイクトラウト(77cm)。メタルミノーEX の表層高速巻きにて。ヒメ、ホンを狙っていた筈が...、これがいわゆるヒメ、ホンを追い回している個体というやつなのでしょうか。実際はどうであれ、そう考えると何か興奮してきますね
(上写真)メタルミノーEXによる釣果。私が考える本来の使い方とは違いましたが、こんな事もあるんですね
(上写真)とても綺麗な個体でした
(上写真)いずれ飛行能力も身につけるのではないかという立派な胸鰭です
(上写真)大きな各鰭。レイクトラウトの大きな魅力のひとつですね
(上写真)愛すべきアブラびれを持つ魚
(上写真)深く切れ込んだ大きな尾鰭
今回はワカサギの接岸が依然ピークを迎えているという5月中旬の芦ノ湖に出掛けてきました。本格的な春の訪れに湖の状況も大分変ってきているようす。水辺に沢山のワカサギが見られる状況はこれまでとあまり変わりはありませんが、傷ついた個体 或いはやせ細って動きの弱々しい個体が多くなった状況を見ると、彼らの産卵行動がいよいよ終盤戦であることが窺い知れました。
そして彼らの動向に合わせるかのようにトラウトたちの動きにも次第に変化が現れ、前回まで通用した釣り方が今回はまったく効かないといった状況をこのところ毎回味わっている様な気がします。 そんな感じでなかなか思い通りには行かないけれど、フィールドの変化を直接肌で感じられる今の状況に幸せを感じる2014年の春でした。
この日使用したタックルは、ロッド:TLB-83DT ラグレスボロンにラインはPE 0.8号(12lb)+フロロ・リーダー 10lb の組み合わせ。使用したルアーは前回と同様にパニッシュ85Fを選択しました。これを当日の魚の状況に合わせて手を変え品を変えて広くポイントを探って行きました。 今回も狙う相手はワカサギを求めて浅瀬をウロウロしている個体。彼らの回遊コースを見極めて、最も狙いやすい地点まで静かに移動した後は、一本の杭となって相手がやって来るのをただひたすらに待ちました。そして運良く魚が回ってきたらまずは相手が向かう進行方向先から僅かに狙いをずらしてルアーをキャスト! 相手の視界ギリギリのラインをイメージしてストレートリトリーブで魚の反応を窺いました。 ルアーを見た途端に急いで逃げてゆくようであれば、それ以上深追いはせずに次の機会を待ちました。相手が待ってましたとばかりにルアー目掛けて突進してくるようであれば、それはもういう事なし! ですが相手は百戦錬磨の兵たちです。シーズン初期ならまだしも、フィッシングプレッシャーが相当に掛かった今の状況に於いてはそんな個体などめったにお目に掛かれるものではありませんでした。
それでもルアーに対してちょっとでも興味を示す個体がいたならまずは大成功! 相手の姿と去って行った方向をしっかりと目に焼き付けました。 恐らく彼らは一日のうちで同じコースを何度も行き来を繰り返している筈。 再び目の前に現れたら先程の反省を活かして再度アプローチを行いました。 (これならどうよ!!) いくら寛容な相手でも、二度も三度も変なアプローチで迫ってこられたらさすがに興も覚めてしまったのでしょう。そのうち見向きもされなくなってしまいましたorz...。 恐らく普通のフィールドなら、この折角のチャンスをモノに出来なかった時点でこの日の釣りは終了です。ところがこれで終了とならなかったのが今シーズンの芦ノ湖の凄さでした! トライ&エラーの結果、相手をスレさせてしまっても、やる気のある別の個体がまた相手をしてくれるのですからほんと驚きです!この漁場の豊かさには感動すら覚えました。
私の入ったポイントだけがたまたま凄かったのか?或いは今年だけの幸運な出来事だったのか? 普段通いなれていないフィールドのため、実際どうなのかはよく分かりませんが、地元漁協さんをはじめ地域の人たちの活動を知るにつけ、これがきっと今現在の芦ノ湖の実力なんだろうなと感じています。 芦ノ湖 ほんといい魚たちが育っています! また来年訪れるのが楽しみなフィールドです。
〇 使用タックル
ロッド : TLB-83DT ラグレスボロン(SMITH) リール : 10 CERTATE 2500(DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 0.8号(12lb) LO-VIS GREEN(BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb(MORRIS) スナップ: クイックロックスナップ #2(SMITH) ルアー : パニッシュ85F、70F(SMITH) チェリーブラッドMD75(SMITH) AR-SS Minnow(SMITH) ネット : チェリーネット サツキ(SMITH)
今回はワカサギの接岸がピークを迎えているという5月初旬の芦ノ湖へと出掛けて来ました。実はつい先日も同湖を訪れたのですが、その日は前日の好釣とは打って変わって 1バラシのみで終了。初日だけで止めとけばよかった的な非常に後味の悪い残念な釣行となりました。
初日はレインボーにサクラ そしてイワナにブラウン...etc. 次から次へと浅瀬に差してくるトラウト界のオールスターたちの登場に、いったいどの魚に狙いを定めたらよいのかと迷う程とにかく凄い魚影の濃さでした。 なのにあれだけ良かった状況がたったの1日でどうして...? 帰りの車中でもこの疑問が頭の中をグルグルと巡りました。しかし何度考えても辿り着く結論は毎回同じで、人的プレッシャーとしか考えられませんでした。 あの日は連休の初日という事もありフィールドは釣り人で溢れかえっていました。水際にあれだけ多くのアングラーたちが一斉に立ち込んでしまっては、トラウトたちが警戒して岸寄り出来ないのは当然のこと。 今回はそんな人の集中しないポイントを見極めて挑んだ釣行なのでした。
この日も水辺には沢山のワカサギの姿を見つける事が出来ました。これならトラウトたちを浅瀬に引き付けるには十分である筈です。 ですが肝心の釣り人の数は...? 目に見える範囲内にフライマンさんが2名居るだけです。しかもお互いの距離は十分に離れています。 (よし! ラッキー♡) 獲らぬ狸のなんとやら! ではないですが、ここまでの余りの順調な滑り出しに思わず口元も緩んでしまうのでした(笑)
ようやく夜が明けたばかりの湖面、水中の様子を確認する事は出来ませんが、トラウトたちが岸寄りしている事を信じてアプローチを開始しました。 いくら近くに他の釣り人が居ないからといって、自身が魚たちを追いやってしまっては元も子もありません。20メート程先にブレイクを控えたシャローエリアに対して、先ずは入水はせずに静かにキャストを開始しました。 この日使用したルアーは panicky & shaky! でお馴染みの パニッシュ85F。 これを芦ノ湖メソッドであるグリグリを中心に、ロッドアクションを加えながらの積極的な誘いの釣りも織り交ぜながらポイントを広く探ってゆきました。
時刻は早くもam8:00を過ぎました。期待に反して朝一のドラマは何も起こりませんでしたが、これも十分想定内のこと。諦める気持ちなど微塵もありません。そしてこの時間になって来ると湖面を覆っていた霧も晴れ、次第に水中の様子も露わになってきました。今日もかなりの数のトラウトたちがワカサギを求めてシャローに差して来ているのが確認できます。 相変わらず一番多く目につくのはイワナで白のスポットと鰭の白いラインがよく目立ちます。次に多く目につくのは黒点が鮮やかなブラウントラウトで、続く第三位は同率でサクラマスとレインボートラウトといった感じでした。 私のほんの数メートル先の目の前をグリーンバックの魚体が駆け抜けて行く度に胸の鼓動が高鳴りました。 一本の杭となって彼らの行動を観察していると、どうやら同じ個体が何度も行ったり来たりを繰り返している様子です。特にイワナやブラウンのように特徴的な模様があり個体の識別が容易な魚たちはそれが明らかで、いわゆる居着きと呼ばれるタイプが多いようです。 これに対してサクラマスやレインボートラウトなどは個体の識別が難しく断定は出来ないのですが、どうやら一見さんの行き摺りタイプと、このエリアを中心に小さなコースで回遊している半居着きのようなタイプの二種類が出入りしているように感じました(こんな光景は水辺に多くの人が立ち込んでいたら、まずお目に掛かれないでしょう)。 もうこうなってくるとサイトの釣りしかありません。彼らの向かう進行方向先から僅かに狙いをずらしてルアーをキャスト! 彼らの視界ギリギリのラインをイメージして早巻きしてパニッシュを躍らせました。すると (おっ、気付いた!) 相手は明らかに進行方向を変え、ルアー目掛けて一直線に突進して来ます! そしてその後はほんとあっという間でした。それはランディングが容易だったという事ではなく、相手の余りに凄まじいファイトにこちらが圧倒されてしまい、途中のやり取りをよく覚えていない というのが正確なところでした。 しかし 50cmにも満たない浅瀬から一度も体を出すことなく最後まで私に抗った姿、さらに私の腕に残る強烈なやり取りによる感触(疲労)だけが、時間の経過と共に次第に鮮明に蘇って来ました。 相手は予想通りのサクラマスでした。そのサイズからして昨年の春に稚魚放流された個体であると思われます。放流からたったの一年でここまで大きくなるというのですから、芦ノ湖の水環境が余程良いのでしょう! ほんと驚かされます。
そしてその後も先ほどのサクラマスに少しも引けをとらない見事なクオリティフィッシュたちが顔を出してくれました。 水色が変化するブレイクラインの下からはブラウントラウトが! そして大岩が点在するガレ場周辺からはレインボートラウトがそれぞれ登場。 もう気分的にはグランドスラム達成といった感じでした♡
この記事を書いている6月初旬、芦ノ湖はすっかり夏モードに突入してしまったようで、朝の早い時間帯を除きトラウトたちの姿はほとんど見つける事が出来なくなりました。また来年同じ時期にここ芦ノ湖を訪れたいと思います。
〇 使用タックル
ロッド : TLB-83DT ラグレス・ボロン(SMITH) リール : 10 CERTATE 2500(DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 0.8号(12lb) LO-VIS GREEN(BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb(MORRIS) スナップ: クイック ロック スナップ #2(SMITH) ルアー : パニッシュ85F(SMITH) チェリーブラッドMD75(SMITH) ネット : チェリーネット サツキ(SMITH)