今年は大荒れの日に遭遇することの多い中禅寺湖。この日も朝から強い西風がずっと吹き荒れていました。波間に漂う落ち葉や木の枝がキャストのたびに針掛かりするものだから、釣りにならずにイライラばかりが募ります。これはイカンと頭を冷やし、長期戦覚悟で機会をうかがっていると、ほんの僅かな時間でしたが風が弱まるタイミングがありました。
この瞬間を待ってましたと、急ぎ探りを入れてみたところ、沖にブレイクを控えたシャローエリアから元気のいいレイクトラウトが顔を出してくれました。立ち位置から3mほどのごく至近距離です。 このとき使用していたルアーは、立ち浮き姿勢のペンシルミノーである『CB70PEN TR』。直前にロッドティップを使ったテンポの速いアクションで水面をバチャバチャと騒がした後に、リールハンドルを使った巻いて止めてを繰り返すスローなアクションで誘っていたところ、下から勢いよく喰い上げてきました。フッキングの瞬間もバッチリ見えて、これぞまさにトップの釣りの醍醐味といった瞬間を味わうことが出来ました。 ちなみに、入ったポイントの周辺にはワカサギの姿はまったく見えませんでした。
(上写真)明るくなってから周囲を見渡してみると、このありさま。どうりで釣りにならないはずです。
(上写真)朝一に出てくれたレイクトラウト
(上写真)チェリーブラッドSR90(No.06 グリーンゴールド)のただ巻きにて
(上写真)こちらも同じく、チェリーブラッドSR90で
(上写真)同行者が風裏でいいブラウンをキャッチしていました。やるね~!
(上写真)水面を割って飛び出してきてくれたレイクトラウト
(上写真)CB70PEN TR(No.53 ヤマメ)を使用
(上写真)この日はほぼ一日中、強い西風が吹きつけていました
(上写真)夕食は香楽(こうらく)さんの八宝菜定食
(上写真)今年2月の話になりますが、鱒の森 3月号(No.62)に早春の中禅寺湖で楽しむトップウォーターの釣りについて記事を書く機会を頂きました。今年は魚の反応がいまひとつ良くないため、タックルの設定を(記事で書いたものよりも)ライトなものとしています。これから釣況が上向いてくれることを願うばかりです。
【使用タックル】 ⚫︎ロッド : インターボロンXX IBXX-77MSD (SMITH) ⚫︎リール : セルテート2500 (DAIWA) ⚫︎ライン : バリバス ハイグレードPE 0.8号 (MORRIS) ⚫︎リーダー : バリバス トラウトショックリーダー フロロカーボン 8lb (MORRIS) ⚫︎ヒットルアー : ・CB70PEN TR 立ち浮き姿勢のペンシル(SMITH) ※1 ・チェリーブラッドSR90 (SMITH) ※2 ⚫︎スナップ : SPスナップ #2 (SMTH) ⚫︎フック : ※1 シュアーフック Wトラウトタテアイ 5B(SMITH) ※2 S-75M #1 (OWNER) ※ 共にバーブは潰しました ⚫︎ネット : チェリーネット Lサイズ(SMITH)
先日、代休を利用して中禅寺湖に出掛けてきました。 波間に見え隠れする蝉ルアーに目を凝らすこと8時間以上⏰ 途中、波の作り出す明暗が魚に見えたりして、無駄にドキドキ💘した場面も何度かありましたが(笑)、今回も何とか本命の蝉ブラを手にする事が出来ました!
前回は(魚の反応の様子から)蝉には少し時期が早過ぎたかな?と感じていたので、今回はきっと良い思いが出来るだろうと期待してやって来たのですが、状況にあまり変化は見られませんでした(-_-) 蝉には目もくれずに未だワカサギを追い回している個体が見られたことから、遅れて始まったワカサギ接岸の影響が少なからずあるような気がしています。次回釣行に期待したいところです(*'▽')/
(上写真)この日は太陽が昇ってからいろは坂を登りました。蝉ブラの時期は早起きする必要がないので身体が楽でとても助かります。
(上写真)今回も山側を丹念に探りました
(上写真)晴れ間が見えたのは短時間だけでした。※ 釣れた場所とは関係ありません
(上写真)美蝉に出たブラウントラウト(51cm)。とても太い個体でサイズ以上に大きく感じられました
(上写真)口元には最近?釣られたような痕がありました
(上写真)デップリおなか🐷
(上写真)近年は鰭の綺麗なブラウンを多く見掛けます
(上写真)湖畔のヤマツツジが満開でした🌸
(上写真)夕方にはモンカゲロウのスピナーフォールを目にする事が出来ました
(上写真)美蝉に出たブラウントラウト(46cm)。2度のミスバイト後のストライクでした!
(上写真)この時期はこの色味の強いブラウンが一番大好きです!
先日、尚仁沢アウトドアフィールドさんに初釣りに出掛けてきました。実は昨年末にもこちらを訪れているのですが、ジャガートラウトを相手にしたミノーイングがとても楽しかったもので、すっかり病み付きになってしまったといった具合でした。
相手はさすがイワナ系の魚だけあって、障害物周りを好む個体が多いらしく、そこでの反応がやはり圧倒的でした。ですがこういったポイントは多くの人が何度も何度もミノーを通すためやはり見切られがち。ルアーの種類はもちろんのことカラーやサイズ、或いはトレースコースにも変化を付けるなど見飽きさせない工夫をして、何とか口を使わせる事が出来ました。 決して簡単ではありませんでしたが、あの素晴らしい魚体を見にまた訪れたいと思います。 ※ 魚の写真は釣り場オーナー様の許可を得て撮影させて頂きました ※ 尚仁沢アウトドアフィールドさんのHP :http://www.shojinzawa.com/
【使用タックル 】 ロッド : トラウティンスピン インターボロンX IBX-53MTH(SMITH) リール : ツインパワー 1000S(SHIMANO) ライン : アーマードⓇフロロ+ 0.3号 (DUEL) リーダー : シューター・FCスナイパー インビジブル 5lb (SUNLINE) スナップ : SPスナップ #00(SMITH) ルアー : パニッシュ55 SP(SMITH)※フック変更実施 DDパニッシュエリア65F(SMITH)※フック変更実施 ボトムノックスイマーⅡ 3.2g(SMITH)※フック変更実施 フック : ミノーエキスパートフック ME-31BL #4 (VANFOOK)
(上写真)朝一は池の一部が凍っていました
(上写真)狙いのジャガートラウト。※ オーナーさんの許可を得て、一部の個体だけ写真を撮らせてもらいました
(上写真)パニッシュ55SPを使ったジャークアクションにて
(上写真)水温が上昇したためだろうか、am10:00を過ぎたあたりから急に反応が良くなってきました
(上写真)テイルとベリーの両方にフッキングしていました
(上写真)時には同じポイントで6連発する時も。 こんな尚仁沢さんは初めて経験しました!
(上写真)パニッシュ55SP ヒメマス・カラー とても地味なカラーですが、すこぶる反応が良かったです!
(上写真)雄のジャガーが釣れる割合が高かったか
(上写真)なんとも味のある顔です。サミー・ディヴィスJrを彷彿とさせます
(上写真)同じジャガーでも色々な表情の個体が居ます
(上写真)これぞジャガー!といったとてもカッコいい個体でした。尚仁沢さんのロゴの魚を彷彿とさせます
(上写真)とても鮮やか
(上写真)あまりのカッコよさに、いつまでも見ていたくなります
(上写真)凄い色と模様でした
(上写真)この個体もいい色をしていました
(上写真)こちらの個体もパニッシュ55SPにて
(上写真)子狸3匹がこちらの様子をうかがっていました
(上写真)60アップはあるであろう、この日一番の大型のジャガートラウトでした
(上写真)こちらの個体はとにかく太かったです
(上写真)もうお腹いっぱいという感じで、早めに家路へと就きました
今回は北海道は雨竜郡幌加内町にある朱鞠内湖に春イトウを求めて出掛けてきました。今年で2年目を迎える朱鞠内湖でのイトウ釣り、昨シーズンは思っていた釣果に恵まれず、しかもこの釣りのヒントとなるようなモノを何も見つけられないままシーズン終了を迎えてしまいました。 (いったい今年は何処でどうやった釣りをやればいいのだろうか!?)
釣行直前までその答えが出ることはありませんでしたが、とりあえずは昨年と同じ釣りをやっていても埒が明かないだろうという事で、今年はこれまでとは少し違ったアプローチでイトウ釣りに挑んでみることにしました。
《朱鞠内湖の状況 一抹の不安》 道内各地で雪不足が叫ばれた2019年の春でしたが、それはここ朱鞠内湖周辺に於いても例外ではなかったようです。例年であれば5月末のこの時期、雪解けが進んで水位は満水に近い状態となっている筈なのですが、今年は未だ多くの地面が白く顔を出しており、水位がかなり低い状態にあることを示していました。春以降なかなか気温が上がらなかった等で、ただ単に雪解けが遅れているだけなのかとも思ったのですが、今年の春は記録的な猛暑、しかも周囲の山々に雪はほとんど残っておらず、これから直ぐに水位が上昇するとはとても思えない状況でした。地元の釣り人から『この時期にこんなに水の少ない朱鞠内湖は初めてみたよ!』 という言葉を耳にしました。〇〇年に一度の異常気象という言葉が何の意味も持たなくなって久しい昨今ですが、北の大地 北海道だけはこういった言葉とは無縁の土地だと勝手に思い込んでいました。これから先、北海道でもこういった事が当たり前のように起こるようになるのだろうか...。そんなことを考えるととても怖く悲しい気持ちになりました。 願わくば今回のイトウ釣りへの悪影響が無ければよいのですが。
(上写真)今年はこの時期としてはあり得ないほどに水位が低い状態でした
(上写真)ピッシリ山山頂に見える雪も残りはあと僅か
《探ったポイント シャローエリアのブッシュ周り》 今回このような状況の中で私が最も多くの時間を割いて探ったポイントは、障害物が多く存在するシャローエリアでした。ここでいう障害物とは具体的には冠水したヤナギの木が密集するブッシュ周りや切り株周りのことで、イトウたちは普段こういった場所で餌となるワカサギやウグイなどの小魚がやって来るのを身を潜めてじっと待っているという話を聞いていたからでした。まぁ以前からそういった話は聞いて知ってはいたのですが、特にブッシュ周りなどあの恐ろしい見た目ですから、もし手を出そうものなら根掛かりは必至だろうと、探るのをずっと避け続けていたポイントなのでした。ですがこれまでの過去の釣行経験から、思っていたほどは根掛かりしないこと(これは間違いなくシングル&バーブレスフックの効果だと言っていいでしょう)。さらに仮に根掛かりしたとしても今回探ろうとしている場所の水深は深くても1メートル程度なので、近づいて直接回収するか、或いは根掛かり回収器を使えば十分に回収可能であると判断したからでした。今まで探ってこなかったポイントですが、はたして結果はどうなるだろうか?不安と期待で胸が一杯でした!
(上写真)今回はその見た目も恐ろしいブッシュ(ヤナギの木)周りを探りました
(上写真)その他にもこんな切り株周りも積極的に探りました
《アプローチ とにかく静かに》 この時期のイトウは産卵のために接岸してくるウグイやワカサギなどを捕食するために、大胆に岸寄りしているといいます。相手は岸から数メートルの範囲内といったごく至近距離に居ると思って、極力静かなアプローチを心掛けました。最初は水の中には立ち込まずに(逆に少し後ろに下がるくらいの立ち位置から)、岸から届く範囲内のブッシュや切り株周りなどを撃って行きました。5投程して反応がないようならば少し横移動して隣にある障害物周りをやはり入水せずに探って行きました。そしてこの作業をある程度の範囲内をひと通りやり終えた後は、膝下程度までを目安にそろりそろりと静かに入水、岸からでは探り切れなかった個所を丹念に探ってゆきました。またブッシュが目の前一面に広がっているようなポイントでは、静かに入水したうえで沖側に面したブッシュの端をそれとほぼ平行となるような形で撃って探って行ったりもしました。先にも書いたように今年は超がつくほど水位が低かったため、例年ならば恐らく水没していたであろうブッシュや切り株が多く顔を出しており、この釣りをやるにはうってつけの条件が整っていたと言えます。
(上写真)写真ではよく分かりませんが、水中にある切り株横に大型のイトウがじっと身をひそめていました
(上写真)場所にもよりますが、ブッシュ周りに沢山のワカサギの姿を見ることが出来ました
《実釣 良型個体をもたらしてくれた3つのルアー》 今年はその低い水位のため、湖岸線には広く地面が顔を出していました。例年であれば陸伝いにポイント移動することなど難しい時期ですが、今年はそれが容易に出来たのです。恐らくこんな状況はめったにないだろうということで、迷わず湖岸線をランガンして行くことに決めました。ですがそこは日本最大の湛水面積を誇る朱鞠内湖、探るのにも限界があります。このため今回は上でも述べたブッシュや切り株が多く存在するシャローエリアに絞って探って行くことにしました。
ここでまず最初に使用したルアーはチェリーブラッドSR90でした。潜航深度は最大で80cm程度、アクションは小刻みなローリングが主体で、頭を少し下げた姿勢でプリプリと小気味良く泳いでくれるルアーです。これをリーリングスピードがおよそ2回転/秒(2500番ノーマルギヤのスピニングリールを使用)程度の速さでただ巻きし、ブッシュのすぐ脇や切り株周りなどをトレース、障害物周りを何の警戒心もなしに泳いでいる小魚をイメージして操りました。水深がとても浅いところでは(数十センチ~1メートル程度)、ルアーがなるべく底を擦らないようにロッドティップを斜め上方に掲げて都度高さ(深さ)調整を行いながら探っていったりもしました。このやり方で探っていると、前アタリと思われるモゾッ!という違和感を感じた後の数秒後に本アタリがやってくるパターンを何度か経験しました。こんな時はたとえ違和感を感じてもハンドルを止めたりはせずに、それまでのリーリングスピードを維持したまま巻き続けるのが肝なのだと思います。
(上写真)ブッシュ脇で出た朱鞠内湖のイトウ 79cm
(上写真)チェリーブラッドSR90(No.06グリーンゴールド)にて
(上写真)とても大きくて綺麗な尾鰭でした
(上写真)この個体もブッシュ脇で釣れました。チェリーブラッドSR90(No.15ワカサギ)にて
続いて出番の多かったルアーはDDパニッシュ80Fでした。潜航深度が2メートル以上にもなるロングビルミノーであるため、今回探ったようなシャローエリアでは当然底を叩いてしまうことになります。根掛かりがとても心配でしたが、今回はこの特性を敢えて利用することにしました。ストップ&ゴーのやり方で、ルアーを湖底にボトムノックさせたら、次はリーリングを止めて少し浮かび上がらせます。その後またリーリングを再開してボトムノックさせたら、ストップしてまた浮かび上がらせる...、あとはこれの繰り返しでした。湖底の砂や砂利を舞い上げながら泳がせてやることで、産卵行動中のウグイを演出してやっているつもりでした。そしてこれはもう狙い通りといっていいかも知れません。この探り方で最もよい反応が得られたのは、産卵行動中のウグイがよく釣れるポイントでした。このような場所では水際ギリギリまでルアーをトレースしてやると、ルアーを追ってやって来たウグイ目掛けて、巨大なイトウが突進してくる姿を何度も目にしました。水面から頭や背中を出してガバガバッ!とウグイに襲い掛かる姿はとても迫力満点。その光景を今思い浮かべただけでも鼓動が速まるくらいです。
そしてこちらもルアーが必要以上に底を擦らないように、ロッドティップを斜め上方に掲げて都度高さ(深さ)調整をしながら探って行きました。ロングビルミノーというスナッグレス(根掛かり回避)性能の高いルアーになりますが、余りに根掛かりが頻発する時はベリーのフックを外してテイル側のフック1本のみで探ったりもしていました。
(上写真)DDパニッシュ80F(No.23クレイジーヤマメ)のボトムノックに出たイトウ 81cm
(上写真)イトウならではといったとても迫力ある大きな頭
(上写真)産卵行動中のウグイ溜まりに居たと思われるイトウ 80cm。DDパニッシュ80F(No.23クレイジーヤマメ)にて
(上写真)この個体もかなりの太さでした
(上写真)大型のイトウともなると、こんなサイズのウグイでも普通に襲い掛かります
そして最後にもうひとつ、とても印象に残る魚を引き出してくれたルアーにトップウォータ・ミノーペンシル CB 70DRIFT TRがありました。これはワカサギが多く生息するフィールドで特に威力を発揮するルアーで、春先に産卵を終えて瀕死の状態で水面を漂っているワカサギを演出した釣りで私はよく使用しています。今回の釣行では場所によっては岸際に沢山のワカサギを目撃することが出来ましたが、弱って水面に浮かんでいるような個体は何処にも見られませんでした。このためか水面での激しいボイルなどは無く、はたしてこの釣りに貴重な時間を割いてしまってよいものかとしばらく悩みました。ですがせっかく用意して来たのだからと、他の釣りで反応が得られなかった時間を利用して試してみることにしました。使い方は基本的にはキャストしたらあとはただ浮かべておくだけですが、時折ロッドティップを使ってルアーの周りに波紋を作り、その存在をアピールしてやったりもしました。もし反応が無ければ直ぐに止めてしまおうと思っていたのですが、なんだかんだでやめ時を失ってしまい1時間近く同じ場所を探っていた時でした。波間に見え隠れするルアーのシルエットが音もなくゆっくりと水の中へと消えてゆきました。このルアーはバスとは違って獲物を吸い込む力の弱いトラウトを対象に作られたルアーであるため、吸い込み易いよう浮力を敢えて抑え目にして作ってあります。このため大きい(重い)スナップや、比重のある高番手のフロロリーダーを長く使ってしまうと、その重さでルアーが徐々に沈んでいってしまう事があります。このことが頭にあったため、最初はこのせいで沈んでしまったのかとも思ったのですが、それは十分注意していた筈なのでやはりおかしいぞ!ということで念のためスイープな巻き合わせを行ってみました。するとその直後でした、大きな水柱と共に太くて大きな魚体が水面で身をくねらせている姿が目に飛び込んできました。やはり釣りはやってみないと何が起こるか分からない!この魚からはこのことを改めて教えてもらった気がします。
(上写真)トップに出た朱鞠内湖のイトウ 80cm。CB 70RDIFT TR(No.51ワカサギⅡ)にて ※ ルアー背部に見えるオレンジマーカーは後付けしたものです
(上写真)この個体もそうですが、本釣行で釣り上げたほぼ全てのイトウの口元には過去に釣られた痕がありました
《今回の釣行を終えて》
思っていた釣果の得られないまま終了を迎えてしまった昨シーズンの朱鞠内湖でのイトウ釣り、今回はこの状況を打開するべく、これまで入らなかったようなポイントを探ってみたところ、期待以上の好釣果に恵まれました。その他にも今後のイトウ釣りのヒントになるであろう、彼らの生態や行動などの一部も垣間見ることができ、大変に思い出に残る最高の釣り遠征となりました。次回はまたこれまでとは少し違ったアプローチでこの釣りに挑んでみることにより、釣りの引き出しをより多く増やして行けたらなと思っています。
(上写真)朝日を望むアングラーたち
(上写真)朱鞠内湖ならではといった景色
(上写真)水辺には沢山のアメンボの姿を見ることが出来ました
(上写真)エゾタンポポ?
(上写真)ヒグマの足跡。大自然を感じます
(上写真)2020.02.12 加筆 この度、鱒の森 3月号(No.56)に朱鞠内湖での春イトウ釣りの記事を書く機会を頂きました。この時期のイトウならではと思われる印象深かったシーンや、北海道遠征のいろはなどについて書き綴っております。
〇 使用タックル
ロッド : IBXX-77MSD インターボロンXX (SMITH) リール : 13 CERTATE 2500 (DAIWA) ライン : VARIVAS ハイグレードPE グリーン 1.2号 (MORRIS) リーダー : TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 16lb 長さは1ヒロ (MORRIS) ルアー : チェリーブラッドSR90 (SMITH) ※ フック変更実施 DDパニッシュ80F (SMITH) ※ フック変更実施 CB 70DRIFT TR (SMITH) ※ フック変更実施 パニッシュ85F (SMITH) ※ フック変更実施 フック : S-75M #1 (OWNER) ※ バーブは潰しました シュアーフック Wトラウトタテアイ 5B (SMITH) ※ CB 70DRIFT TR に使用。バーブは潰しました スナップ : SPスナップ #3 (SMITH) ※ CB 70DRIFT TR には#2を使用しました ネット : チェリーネット Lサイズ 旧タイプ サクラ (SMITH) ルアー回収器 : LUUBA ルーバ (S&Nインターナショナル)
最近 急に朝夕の寒さが厳しさを増し季節がやっとカレンダーに追いついてきたなと感じられるようになってきました。しかし日中の気温は依然高く、11月とはとても思えないような温かい日が続いており、夏の異常気象の影響が未だあとを引きずっているなと感じさせられます。こんな到底秋とは思えない状況でも暦の上ではすでに冬。河川や湖では一部のC&R区間などを除いて大部分のフィールドが禁漁期を迎えてしまいました。
私もそうですが、この異常気象の影響で満足行く釣果が得られないまま今年の釣り納めを強いられてしまったアングラーの方も少なくないのではないでしょうか。そんな状況の中、今回 私は2007年の自然フィールドでの釣りを満足行く形で締めくくりたいと、禁漁まであと少しだけ猶予の残された阿寒湖に今年最後の釣果を求めて出掛けてきました。 ~ 釣行2日目 大島にて ~ 『今朝はまだ釣れてません。』 先ほど知人から届いた釣果情報を催促するメールに、この一行だけ書いて返事を済ませました。釣行2日目のこの日、私は良型アメマスを求めて朝一から大島に渡っていました。入ったポイントは大島の南西角で、ここからは対岸にある通称『原野』と呼ばれる葦原が延々と続くポイントを一望する事が出来ました。このポイントは初日である昨日にも訪れており、いきなり良型サイズのアメマスを手にする事のできた、今の私にとっては唯一望みを託すことのできるポイントでした。
しかし私のこの願いもむなしく、釣りを開始してからすでに2時間以上が経過しましたが、たった一度のバイトすらありませんでした。 (あ~ぁ ダメかぁ~) 自然のフィールドなのだから、たった2時間釣れない事くらい特に珍しい事ではないのですが、前回 阿寒湖に訪れた際に夢のような好釣果を経験した私にとっては、この2時間はとても長く感じられるものでした。 実は そう感じられたのにはもう一つの理由がありました。それは昨日も厳しい釣りを強いられていたからなのですが、初日にいきなり良型アメマス(52cm)をキャッチする事が出来たためか、その嬉しさのあまり釣りをしている最中はさほど気にもなりませんでしたが、宿に帰り冷静になってその日一日を振り返ってみると、明らかに厳しかったと言わざるを得ない釣果でした。 (今回の阿寒湖、どうしてこんなに厳しいんだ...!?) 初日の釣りを終え宿に帰り、温泉に浸かりながらその理由についていろいろと考えてみました。とりあえず一日を振り返ってみます。 天気は曇り時々雨(霙混じり)、西の風(強風)、気温7℃、そして水温は8℃。昨夜この秋初めての雪が降ったそうです。 ・(雪の影響か?) 雪が降ったからといって水温が急激に低下したとも思えません。 ・(産卵期を迎えているから?) 阿寒湖へ流れ込む尻駒別川はこの時期、アメマスの産卵場所として有名ですが全個体が産卵に参加している訳ではない筈です。 ・(ポイントの選択ミス?) 西岸を除く大島周り全てを探ってみたしなぁ...。 ・(水質の影響?) 初日に釣りをしていてずっと気になっていた事がありました。それは水の透明度がとても悪かった事です。水色は紅茶色で腰の位置まで水に浸かると履いているウェーダーシューズが見えないほどの濁りでした。この状況を見た最初のうちは、強風(西風)による高波の影響で底砂が巻き上げられ濁りが入ったのだろうくらいにしか考えていませんでした。しかし風裏である島の東側に入っても状況は同じで、むしろこちらの方が濁りが酷いといったありさまでした。さらに波間に漂う消えることのない無数の泡の存在も気になりました。 (この状況ってあれだよなぁ...。) とりあえずフィッシングランド阿寒さんにことの真相について確かめてみる事にしました。
そして一夜明けた翌朝(釣行2日目) 『そう、ターンオーバーだよ!』 あっさり言われてしまいました。 フィッシングランドの桶屋さんの話によると阿寒湖は今 ターンオーバー真っ只中! このため湖全域に濁りが入っており魚の活性があまりよくないとの事でした。 『ああ、やっぱりそうなんですね。』 ターンオーバーという現象を知らなかった訳ではありません。その発生メカニズムについても、ある程度は説明できるつもりでもいます。冷静になって考えてみれば、気温・水温が急激に低下するこの時期にこの自然現象が起こることはごく当たり前のこと、自然の摂理です。なのに釣行を計画している段階では、こんな状況になることなどまったく想像すらしませんでした。魚の反応がいまひとつ良くないこの状況は決して歓迎できるものではありません。しかし、あれこれ騒いだところで今更どうにかなるわけでもなく、これもまたひとつの良い経験だと納得し、素直に受け入れる事に決めました(事実、私にとってこんな経験は初めてのことでした。秋のターンオーバーが始まる時期には大部分の湖でトラウトは禁漁期を迎えているため釣りなどしたことはありませんでした)。
(ああ、ダメかぁ~) 時刻はすでにam9:00。島影であった大島西岸にもようやく陽の光が差してくるようになりました。するとこれと同時に湖水の濁りも露わになりました。 (こんなに濁るもんなんだ!) 以前訪れた際に目にした水色とはまるっきり異なっています。これだけ濁りがきついと魚がルアーを見つけるのは容易ではない筈です。 (気合を入れていかないととんでもない事になるな!) この光景を目の当たりにして、ことの重大さを改めて実感した瞬間でした。 陽が高くなるに従い、徐々に風が強くなってきました。昨日とは逆の東風です。ルアー操作も難しくなってきたため、風裏となる大島西岸の浅瀬までポイントを移動する事にしました。 ここは前回訪れた際、根掛かりに大変苦しめられた場所で入るのをずっと躊躇っていたポイントでした。 第1投目、左後方から風を受けバッハスペシャル・ジャパンバージョン18gを50メートルほど大遠投します。今回初めて使用したロッド『TRBX-SS83SD』との相性はバッチリです! 着水と同時にリーリングを開始。先ずは表層レンジをやや早目のリーリングで探って行きました。およそ2/3ほど引いてきた辺りでしょうか、魚がじゃれつくような感触がライン越しに伝わって来ました。そして第2投目、先程と同じコースをトレースし直すとほぼ同じタイミングで明確なバイトがやって来ました。間髪を入れずにロッドティップを頭上へと煽りアワセを入れます。しっかりとフッキングした様で、相手はいきなり水面を割って大きくジャンプを繰り返しました。どうやら魚たちは(少なくともレインボーたちは)表層近くを回遊している様子です。それならばとルアーをサイズダウン。ピュアの13g(シルバー)に付け替えフルキャストしました。着水後は5秒ほどカウントを刻んだ後にリーリングを開始しやはり表層レンジを気持ち速めにトレースしました。およそ半分くらい引いてきた頃でしょうか、突然リールハンドルの巻き抵抗が軽くなりました。 (おっ、喰い損なったな) おそらく魚はまだルアーを追尾しているはず。その後も何事もなかったように続けてリーリングを続けていると...!!! 今度は確実にハリ掛かりしました。相手はドラグを鳴らして猛烈な勢いで一気に沖へと向かって走り出します。 『おぉ~ 凄い引き!!』 やはりやる気のある個体は表層に居るようです。色々と試してみたところ、ターンオーバーによる濁りのためか視認性の良い光モノ(特にゴールド系)に効果がありました。釣れてくる魚たちはみなフッキングと同時に激しいジャンプを繰り返しました。ネットに納まってからもこの抵抗は続き、最後まで本当に気が抜けません。 (おっ、今度はサクラマスだ!) 先程までのノーカンジがまるで嘘であったかの様に、この後も心地よいテンポで釣れ続きました。ポイントによりこんなにも魚の付き方が違うとは本当に驚きです。
しかし釣れてくる魚はレインボーとサクラマスばかり。なんとも贅沢な話ですが、この場所でこのまま釣りを続けていても恐らく釣れてくる魚種に変わりはないでしょう。今回の釣行目的はあくまで良型アメマスを手にする事です。多少後ろ髪を引かれる思いはありましたが、まだ見ぬさらなる良型アメマスを求めて大きくポイントを移動する事にしました。
次に入ったポイントは大島の南西角から300メートルほど北上した地点で、大島西岸のほぼ中央位地に当たるところでした。ここは湖底図で確認してみると浅瀬が続く大島西岸の中でブレイクが最も岸近くに寄った場所となっており、周囲とは明らかに地形が異なっています。
目の前に広がる湖底には、先程まで探ってきたポイントと同様に、枕大の岩が沖までぎっしりと敷き詰められている様子で、適当な探り方をしていれば根掛かりは必至といった感じでした。そこでまず根掛かり回避可能なレンジを探ることから始め、その後 ポイントを扇状に広く探ってゆきました。そして探り始めてからおよそ5分ほど経った頃でしょうか、ピックアップ寸前のルアー後方を猛追してくる魚の姿が目に入りました。 (おおっ!!!) サイズは優に50cmはあろうかといった感じ、波と光の反射の影響ではっきりとは確認することは出来ませんでしたが体側には白い斑紋があったような気がします。 (このポイントか!) 胸に手を当てずとも心臓の鼓動が急激に速まって行くのが感じ取れます。急ぎルアーを回収し先程とまったく同じコースを再度トレースし直しました。(ふぅーっ...) まずは魚信なし。あまりの緊張と興奮で息が詰まります。そこでいちど大きく深呼吸して気持ちを整えました。 (よし、もう一度!) 背中に幾分強い風を感じながらピュア(13g)を沖のブレイク目掛けてフルキャストしました。そして着水と同時にカウントを刻み、ルアーが着底するであろう直前のタイミングでリーリングを開始した矢先の出来事です。竿先に鋭いアタリが伝わってきました。間髪を入れずにロッドでアワセを入れます!(ぬっ! ... ん!? ......んんっ???) 竿先できいてみても生命感はまったく伝わってきません。どうやら単なる根掛かりの様です。 『なんだよ、もっ-っ!!!』 一瞬にして緊張の糸が途切れてしまいました。流れを止めていた血液が一気に全身を巡ったのか、顔が上気するのが感じられました。 一度気持ちをリセットする必要があるようです。時刻はpm14:00過ぎ。岸辺に横たわる樹木に腰を掛け、冷え切った缶コーヒーと携帯ビスケットを口に運び少し休憩をとる事にしました。 結局、この後2時間近く同じポイントでキャストを繰り返したのですが、釣れたのは42cmの金色に輝くアメマス一匹のみでした。 このままの状態で一日の釣りを終えるのも悲しい気がしたため、昼間に複数匹のレインボーとサクラマスを手にする事が出来たポイントへ急ぎ引き返しました。そこではやはりレインボーのみでしたが、すぐに私の相手をしてくれました。 そして時刻はpm4:30。 雌阿寒岳へ沈む夕陽を背景に、逆光のなか何度もジャンプを繰り返す魚のシルエットを目に焼き付け、この日 大島をあとにしました。(さて 明日は最終日、いったいどこへ入ろうか?)
~ 最終日 またまた大島にて ~ 最終日であるこの日、私はまた大島に渡っていました。昨夜、セイコーマートで買った豚丼と缶ビールを飲みながら、これまでの状況を思い返し何度も脳内会議を繰り返した挙句に出した結論でした。硫黄川、キナチャウシ、尻駒別、オンネナイ、ヤイタイ、林道前...??? どのポイントもいまひとつ釣りをするイメージが湧いてきません。インレットなど、産卵場所はそっとしておいてやりたいですし、そして何より秋深まったこの季節、熊との遭遇が頭をよぎってしまい本能的にこれらポイントに入ることを躊躇いました。観光地に近い場所で『そんなばかな!』と思うかも知れませんが、この地が野生動物たちの生活圏である事に間違いはありません。昨日も周囲の山々から響く鹿の甲高い鳴き声を一日中耳にしていました。何かあってからでは洒落にもなりません。危険にはこちらから近づかないのがいちばんです。 この日まず最初に入ったポイントは大島西岸の例の浅瀬でした。朝一からやや強い東風が吹いており、湖面がイイ感じに波立っています。 第1投目、昨日までと同じように表層レンジからまず探って行きました。するとピックアップ寸前(ロッドティップからほんの20cmほど)のルアーに魚が猛然とアタックしてくるのが一瞬目に入りました。するとその直後に竿先にまるでダンベルでも取り付けたかの様な急激な負荷が加わり、ロッドティップはおろかバット部分まで水中に絞り込まれました! (おっ、おおおーっ!!!) 今回に限らず阿寒湖の魚(特にレインボー)はピックアップ寸前のルアーにバイトしてくる頻度が多く、本釣行では全体のおよそ3割ほどがこのようなタイミングでフッキングしてきました。なかには水面上に飛び出たルアーに対して、水面を割って飛び出してくる個体などもおり最後まで本当に気が抜けませんでした。水が澄んでいればルアー後方をチェイスしてくる相手の姿を見る事ができ、僅かでも気持ちの準備が出来るのですが、今回は濁りのためそうもゆかずよりエキサイティングな釣りを楽しむ事が出来ました。
そして釣り開始からおよそ2時間が経過したam8:30。サービス精神旺盛なレインボーのおかげで目はすっかり覚め、心も体も十分に温まりました。 (よし もう十分だな!!) 本釣行の目的である良型アメマスを求めてポイントを移動する事にしました。 場所は初日に良型アメマスを釣り上げた大島の南西角で、大島南岸の深場と西岸の浅瀬が交わるかけあがりを狙います。そこでは滝口方向から吹く強い風により湖水に強めの流れが出来ていました。
釣り始める前にまずタックルの確認です。ライン先端を2mほどカットしピュア13g(BHGカラー)を結び直しました。水に浸けてしまったせいか、ドラグの調子がいまひとつ良くないのが気になります。 (よし、とりあえず準備OK!) 恐らくなにも起こらないでしょうが、まずは表層レンジから探ってゆきました。案の定、何も起こりません。続いては中層(5m程度)レンジを探ります。するとルアーまで残り5m位のところで魚信にも似た違和感が手元に伝わってきました。すかさずアワセを入れますが何も起こりません。(...???) その後何度か同じコースをトレースしてくるとまたも同じようなタイミングで手元に違和感が伝わってきました。どうやらかけあがりのショルダー部にルアーが接触した時の感触が手元に伝わって来ていたようです。 次は一気にボトムまで落とし込みました。水深は10m前後といったところでしょうか。ややゆっくりとしたリーリングでラインを巻き取りました。湖流の影響でかなりルアーが浮かび上がって来てしまっている感じです。ルアーウエイトを上げようかとも思いましたが、とりあえずあと数投はこのままで行くことにしました。再度ボトムレンジを探り、今度は途中何度かリーリングの手を止めてルアーに上下の動きを加えました。するとリールハンドルの巻き抵抗が一瞬だけ軽くなる手応えが感じられました。 (んんっ???) 気持ちを落ち着け今までとスピードが変わらぬようリーリングを続けていると 『ガンッ!!』 ルアーまで残り数メートルといった地点で強烈なアタリが手元に伝わってきました。おそらくルアーを喰い損ねた相手がそのままルアーを追尾、かけあがりの頂上で再度ルアーにアタックしてきたものと思われます。 相手は一気に下へと潜ってゆきました。湖底は大きな岩だらけ、もしそこに入り込まれでもしたら6lbのナイロンラインではひとたまりもありません。相手に主導権を握られないようにとすかさずロッドを立てて表層に引っ張り出そうと試みました。魚が大きく頭を振って必死に抵抗している様子がライン越しにはっきりと伝わってきます。この独特の重たい引きと頭の振り、まだ見た訳ではありませんがアメマスに間違いありません。しかも大きい! この後一進一退のやり取りがしばらく続きました。そしてようやくその姿が露わになります。やはりアメマスです。水面で激しく身をくねらせて抵抗を続けています。(お願いだからバレないでくれよ) 直ぐに背中のネットを取り外してランディング体勢に入りました。これでもかというくらいにロッドを持つ右腕を後方に伸ばしてロッド先端が必要以上に立つことが無いように調整、アメマスをネットへと誘導しました。相手が暴れる度に寿命が縮まるおもいです。このタイミングで過去に何度大物をバラしたことか。バラした後のあの悔しさはもう二度と味わいたくはありません。 (必ず逃がしてやるから、お願いだから暴れないで...) 私のこの願いが通じたのかアメマスが一瞬大人しくなりました。 (よし 今だ!!) 無事にネットに納まった相手は56cmの雄のアメマスでした。阿寒湖での自己記録更新です! 相手は騙されたと言わんばかりにネットの中で身をくねらせています。時刻はam9:30。帰りの渡船が迎えにくる3時間前の出来事でした。
〇 使用タックル ロッド : TRBX-SS83SD(SMITH) リール : TWINPOWER 2500(SHIMANO) ライン : SUPER TROUT Advance 6lb(MORRIS) ルアー : BUCH SPESIAL JAPAN VERSION 18g(SMITH) PURE 13g(SMITH) フック : シュアーフック サクラマス2G(SMITH) ※ バーブは潰してあります ネット : マリエット・ネット(SMITH)
今回は平成最後の中禅寺湖に出掛けてきました。 大粒の雨が降りしきるなか、ようやく訪れたバイトに素早く反応するも、濡れたハンドルに指を滑らせてしまい左手はむなしく空を切りました。これはもう駄目だと一瞬天を仰いだのですが、針先はまだ相手を捕らえていてくれました。
ハラハラのやり取りの後にあがってきた魚はレイクトラウト。平成の節目を飾るに相応しい野性味あふれる立派な個体でした!
【使用タックル】 ⚫︎ロッド : ラグレスボロンTLB-83DT (SMITH) ⚫︎リール : 13 セルテート2500 (DAIWA) ⚫︎ライン : バリバス ハイグレードPE 1.0号 (MORRIS) ⚫︎リーダー : バリバス トラウトショックリーダー フロロカーボン 12lb (MORRIS) ⚫︎ルアー : DDパニッシュ80F (SMITH) ※ シングル・バーブレスフックに換装しています。 CB 70PEN TR (SMITH) ※ バーブは潰してあります。 ⚫︎フック : SBL-75M #1 (OWNER) ⚫︎スナップ : SPスナップ #1 (SMITH) ⚫︎ネット : チェリーネット Lサイズ サクラ (SMITH)
(上写真)当日は未明から雨が降り続いていました
(上写真)周囲が明るくなってから出てくれたレイクトラウト(71cm)
(上写真)久々のいいサイズです
(上写真)ほっそりとした個体でしたがとてもよく引いてくれました
(上写真)DDパニッシュ80F(クレイジーヤマメ)にて
(上写真)ストマック・ポンプを使って胃の内容物を調べたところ、出てきたのはユスリカの蛹くらいでした
(上写真)日中は立ち浮き姿勢のペンシルミノーを使ってブラウンを狙いますが、出てきてくれたのはレイクトラウトのみでした。結構反応があります
(上写真)CB 70PEN TR(ゴーストワカサギカラー)にて
(上写真)日中の表層水温は6.0℃前後
(上写真)結局、雨は丸一日降り続きました
朝一の表層(チェリーブラッドSR90&SR90T2)、さらに日中のトップ(CB70PEN)と、バラシの連続で胃が痛くなるなか迎えた夕方の15:30過ぎ。急に吹きだした強めの北風により、いい感じの波が立ち始めたタイミングで、チェリーブラッドSR90のただ巻きにポンポンポン!と連続して3匹のレイクトラウトが顔を出してくれました。
その後、風は30分も経たないうちに止んでしまい、反応もすっかりと無くなってしまいました。 いつやって来るとも知れない好機(タイミング)。これを逃さないためには、やはり最後まで粘り抜く根気強さが大事だなと感じさせられた釣行となりました。
(上写真)お昼過ぎ、いろは坂の方角から雲海が上ってきました
(上写真)中禅寺湖では早春から初夏にかけてよく見られる現象です
(上写真)ランガンで阿世潟の三角まで来たところで折り返します
(上写真)この時点でトップウォーターも含めて3バラシ。あ”~胃が痛い(汗)
(上写真)PM15:30過ぎにようやくこの日のファーストフィッシュ! ちょうど強めの北風が吹き始めたタイミングでした。
(上写真)チェリーブラッドSR90(TSカラー)のただ巻きでした
(上写真)釣り再開後の一投目に出てくれたレイクトラウト。 夕陽に照らされて輝いています。
(上写真)この魚も チェリーブラッドSR90(TSカラー)のただ巻きで
(上写真)3連続目となるこの魚を最後にアタリはパタリと止んでしまいました
(上写真)雰囲気はとても良かったのですが、ラストは何もありませんでした。
【使用タックル】 ⚫︎ロッド : イル・フロッソ TILF-88 (SMITH) ⚫︎リール : セルテート2500 (DAIWA) ⚫︎ライン : バリバス ハイグレードPE 1.0号 (MORRIS) ⚫︎リーダー : バリバス トラウトショックリーダー フロロカーボン 12lb 1ヒロ FGノットで結束 (MORRIS) ⚫︎ヒットルアー : ・チェリーブラッドSR90 No.03 TSスラッシュ他(SMITH) ・チェリーブラッドSR90T2 No.52 SHクリアーワカサギ他(SMITH) ⚫︎スナップ : SPスナップ #2 (SMTH) ⚫︎フック : SBL-75M #1(OWNER) ⚫︎ネット : チェリーネット Lサイズ(SMITH)
春のワカサギ接岸に合わせて熱くなるトラウトのシャローゲーム! 楽しめるポイントと期間がある程度限られてくる事もあり、一か所のポイントに多くのアングラーが集中して、中々思い通りの釣りが出来ないなんて言うことがよくあります。そしてこの日も私はポイント難民...(涙)
こんなどうしようもない時は気持ちを切り換えて別のエリアへポイント移動です。 もともと急深の駆け上がりマニアを自称する私にとっては、シャローエリアに入る方がむしろ稀な事ですから、いつものやり慣れたポイントへ戻るだけの事です。そんな訳で今回は、6月初旬の中禅寺湖でいつものディープエリアでいつもの釣りを楽しんできました。
今回私が入ったポイントは足元から一気に急深の駆け上がりが続くドン深のエリア。シャローエリアの賑わいとは対照的に、目に見える範囲内の釣り人の数は私を含めて数名程度といった感じでした。そして数はとてもまばらでしたが、こちらでも接岸するワカサギの姿をちらほら見つけることが出来ました。 それならばと、まずはシャローエリアと同様にチェリーブラッドLL70Sで表層レンジから探りました。但し、今回は沖に向かってではなく、岸際から竿一本分くらいのラインを岸と並行となるようにトレースして探りを入れました。すると僅か数投目でいきなりのヒット! ですがこれはラインの弛みが大きく、有効なアワセを加えることが出来なかったため、フッキングの直後に直ぐに外れてしまいました。朝一にありがちなとても初歩的なミス。ジャンプした魚のシルエットがそれほど大きくなかったのがせめてもの救いでした。そしてそれ以降は沖の方へも探る範囲を広げてみましたが、期待に反して魚からのコンタクトはありませんでした。 そして次はいよいよディープレンジを探ります。使用したタックルはロッド:IBXX-87BSP インターボロンXX(別名、中禅寺湖ボトムフィッシングスペシャル)に PE 1.0号(16lb)の組み合わせ。ルアーはヘブンの16g で カラーは#4 GGG(G)メタリック・グリーンゴールドを使用しました。このカラーは私の中では当たり外れが大きいという認識があるのですが、もし当たった時には良い釣りが出来ることが多いので、ついつい試してみたくなるカラーなのでありました。 そしていざ男体山の方角へ向けて大遠投! 小口径のKガイドとPEラインとの相性は抜群です。何といっても糸抜けが非常にスムース。そしてこの事が影響しているのでしょうが、高い飛距離を毎回安定して投げることが出来ました。そして8.7ftという少し長めに感じるロッドレングスと、ブランクスの持つ強めのパワーが、深場でのヘビーウェイト・スプーンの操作をよりコンパクトに、より少ない力でコントロールする事を可能にしてくれました。釣り人はそのお陰で、遠くの魚が出す僅かなアタリに集中する事が出来るのでした。 (きたっ!) 着底はさせずに湖底を僅かに切るラインをリフト&フォールで丁寧に誘っている最中での明確なバイトでした。これは完全に後付けされたモノですが、魚に誘いを掛けている時のルアーの動き、そしてそれに喰らいつく魚の姿、さらにフッキング後に相手が見せる抵抗のようす等々。これら一連の動作がまるで実際に水中で見てきたかの様に頭の中で再現されました。それほど理想的なフッキングとやり取りだったと言うことです! 相手はやはりレイクトラウトでした。細かな斑点がやけに目立つ、いかにもディープエリアの魚らしい黒味がかった恰幅のいい個体でした。
(上写真) ディープエリアで釣れたレイクトラウト
(上写真) ヘブン 16g GGG(G)カラーにて
(上写真) その後、同じポイントで釣れた色味の全く異なるレイクトラウト
そしてこの後も同じポイントを探り続けました。さすがハイシーズンと言ったところでしょうか、静かにウェーディングをしていると、ほんの数メートル先の目の前をレイクトラウトやレインボーなどがウロウロウロウロと行ったり来たりを繰り返しています。私の腕ではあまり釣れる気はしませんでしたが、ここでルアーをフローティングミノーのパニッシュ85Fに付け替え、慣れないミノーイングに挑戦してみました。同じミノーでもリップレスミノーを使ったただ巻きならばそれなりの自信はあるのですが、相手が使い慣れないリップ付きのミノーとなると話はまったく別でした。 ここで前回ご一緒させてもらったスミス・スタッフさんが行っていたミノー操作を思い返しました。 (確かこんな感じだったよなぁ...) グリッ...グリッ...グリグリッ...。彼が何度も魚を掛けていたあの動きを真似しようとすればするほど、何かこうとても嘘臭いアクションになっている事が自分でもよく分かりました。ですがこんなアクションでも続けてみるものですね。注視していた水面が一瞬盛り上がったと思った次の瞬間、握りしめていたロッドにえも言われぬ心地よい感触が伝わって来ました。(やった!!) まさかこんなにも早く自分の操るミノーに喰ってくるなんて思いもしませんでした。あまりに突然の出来事でかなり動揺しましたが、それでも何とか無事にランディングに成功! 相手は少し茶色味がかった中々良いサイズのレイクトラウトでした。
(上写真) 表層のミノーイングで出たレイクトラウト
(上写真) パニッシュ85F(キャンベルオリカラ)にて
はやくも時刻はお昼少し前。この時間になっても相変わらず目の前には何匹ものトラウトたちの姿を確認する事が出来ました。もしこのまま釣りを続けていたら、いったいこの後どうなってただろう?と妄想は大きく膨らみましたが、この日は残念ながらここでストップフィッシング。後ろ髪を引かれる思いで水辺をあとにしたのでした。
〇 使用タックル
<タックル①> ロッド : IBXX-87BSP インターボロンXX(ボトムフィッシングスペシャル) (SMITH) リール : 13 CERTATE 2500 (DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 1.0号(16lb) LO-VIS GREEN (BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 12lb (MORRIS) スナップ: クイック ロック スナップ #2 (SMITH) ルアー : ヘブン 16g (SMITH) メタルミノー (SMITH) フック : シュアーフック Wトラウト 7G、8G (SMITH) ※ バーブは潰してあります ネット : チェリーネット・サツキ (SMITH)
<タックル②> ロッド : TLB-83DT ラグレス・ボロン (SMITH) リール : 10 CERTATE 2500 (DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 0.8号(12lb) LO-VIS GREEN (BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb (MORRIS) スナップ: クイック ロック スナップ #2 (SMITH) ルアー : パニッシュ85F(キャンベルオリカラ) (SMITH) チェリーブラッドLL70S (SMITH) ※ シングル・バーブレスフックに換装。テイル側に1本のみ トラウティンサージャー 6cm (SMITH) フック : シュアーフック チェリーブラッドLL70S用 Wトラウトタテアイ 6B (SMITH) トラウティンサージャー用 Wトラウトタテアイ 5B (SMITH) ※ どちらもバーブは潰してあります ネット : チェリーネット・サツキ (SMITH)
芦ノ湖 秋の陣 最終戦 この一匹のおかげで、これまでの辛い記憶も全て良い思い出に変わりました。 来てくれてほんとありがとう! 芦ノ湖、いい魚たちが育っています(*'▽')/
(上写真)とても綺麗な雌のブラウントラウトでした
(上写真)チェリーブラッド LL70S の表層巻きによる釣果
(上写真)恰幅のいい雌の個体でした
(上写真)全ての鰭がパーフェクトでした
(上写真)芦ノ湖、ほんと良い魚たちが育っています
(上写真)今シーズンも沢山の思い出をありがとうございました。※ 釣った場所とは関係ありません
梅雨明けを迎えた中禅寺湖に出掛けて来ました。今回は都合により午前中だけの釣行。早いところ楽になりたいとの思いから、朝一からいきなり大本命のポイントに向かいました。前回と同様にメタルミノーを使ったショアからのジギングを行いますが、上手い具合にシャクリのリズムを刻めません。 (シマッタ!)
釣りを開始して直ぐに上手くシャクレないのは毎度のこと。寝ぼけていたのか、事前に身体を慣らしておく必要があったことをすっかり忘れておりました。そのお陰で折角のポイントも場荒れしてしまって台無しですorz...。 それから暫くシャクリ続けて、納得のゆくリズムが刻めたところでポイント移動を行いました。そしてそこでの第一投目。フワッとした違和感を覚えた次のシャクリで(ドン!) (巷では 壁ドン!が流行みたいですが、私はこちらのドン!の方が萌えますね!) かなり良い引きをしたので70は確実だと思ったのですが、残念ながらあと1cm足りませんでした。次回どうする!?回数券買おうか???
(上写真)関東地方もようやく梅雨が明けました
(上写真)今回は山側に入りました
(上写真)朝一からピーカン無風はつらい。※ 釣れたポイントとは関係ありません
(上写真)朝一に出てくれたレイクトラウト(69cm)
(上写真)使用したルアーはメタルミノー18g(イワシカラー)
(上写真)メタルミノー18g(イワシカラー)。※もう何年も前にカタログ落ちしてしまった初代モデル
(上写真)お昼前には家路へと就きました。 ※ 釣れたポイントとは関係ありません
2019年シーズン、私にとっての蝉初めはかなり遅めといえる6月半ばを過ぎた頃となってしまいました。その年の季節の進行の具合により多少前後はするものの、例年5月の下旬頃から始まる蝉の釣りの走りに合わせて出撃するというのが私のいつものパターンとなっているのですが、今年は他所のフィールドへの釣行と時期が重なったがために行くことが出来ず、完全にいい時期を逃してしまったといった具合なのでした。
事前の情報では今年の蝉ブラはあまりパッとしないとの事だったので、釣行前は不安で仕方ありませんでした。
今回私が訪れた6月下旬というと、中禅寺湖での蝉ブラの釣りは終盤戦真っ只中の状況にあると言っていいでしょう。連日、多くの蝉使いのアングラーに叩かれ続けた結果、魚たちはかなりナーバスな状態となっており、蝉を模したルアーやフライのシルエットを見るや否や、すぐさまこれを偽物だと見破りなかなか相手にしてもらえないなんて状況が当たり前のようになっている時期です。つい先日に今シーズン初となる蝉ブラを楽しみにこの湖を訪れていたのですが、この時の状況がまさにそれで、朝の8時過ぎからからほぼ休みなしで山側の目ぼしいポイントを探り続けたのですが、ことごとく見切られてしまい、ようやく本命のブラウンを手にすることが出来た時には辺りはすっかり夕陽に包まれてしまっていました。 そして今回、さらに日にちが進んでより厳しい状況となっていることが予想されましたが、この時期限定の蝉ブラとの熱い駆け引きを楽しみたいという一心で再びいろは坂を登って行ったのでした。
(上写真)今シーズンの初蝉で釣れた中禅寺湖のレインボートラウト
(上写真)こちらも同じ日に釣れた中禅寺湖のブラウントラウト。日没直前まで粘ってやっと手にする事の出来た一匹でした
この日私が入った場所は国道側のあるポイントでした。そこは国道側ならではといった傾斜の緩い遠浅の地形が広がる場所で、水際から20メートルほど沖合に水色が変化するブレイクラインが存在するような場所でした。時期的なもの?或いはパッとしないお天気のせいなのかどうかは分かりませんが、溺れて水面を漂っているような蝉の姿はどこにもありません。さらに背後に広がる森からも春蝉の鳴き声はいっさい聞こえず、今日も簡単には釣らせてくれない感が満載でした。 ですがそんな気持ちの一方で、私の心のどこかに今日はイケるんじゃないか!という相反する気持ちがほんの少しだけですがありました。というのも、この日は周囲に見える釣り人の数が明らかに少なかったからなのです。魚との距離が極端に縮まるこの時期の蝉ブラの釣りにとって、釣り人によるプレッシャーほど魚を沖へと遠ざけてしまう大きな要因は他には無いと思っています。釣り人の数が少なければ少ないほど、ブラウンたちはこの時期に本来居たいと思っているフィーディングエリアである浅瀬に寄って来ているに違いありません。これぞチャンスと言わんばかりにそろりそろりと静かに水際へと近づいて行きました。
(上写真)この日の現着はam8:00過ぎ。国道側の目ぼしいポイントをランガンして行きました
(上写真)日中の表層水温は16℃前後で推移していました
この時私が使用したルアーはエゾハルゼミをモチーフにしたトップウォータープラグである美蝉(ビセン)と大美蝉(ダイビセン)のふたつでした。後者の大美蝉は今シーズン発売されたばかりのニューアイテムで、その名が示すとおりに従来品である美蝉をひと回り大きく(長さで5mmUP、重さで1.4gUP)させたモデルになります。 時期によっては大変シビアでマッチングザベイトの極みともいえる蝉ブラの釣り。とても小さく儚いイメージのある春蝉に対して、それを模したルアーをサイズアップさせるなんて(それっていったいどうなの!?) これが初めて大美蝉の話を聞いた時の私の正直な感想でした。ですが出来上がった商品をそれと知らずに見せてもらったところ、恥ずかしながらサイズアップしていることに直ぐには気付きませんでした。従来品である美蝉と並べてやっとその大きさの違いに気付いたといった感じで、肝心の魚目線から見てもおそらく従来品との違いはそれほど大きくないのではないでしょうか。 そしてもうひとつの違いであるウエイトアップに関しては、手に取れば直ぐにその違いが分かるようなものでした。エリアフィッシングの経験のある方なら直ぐに分かると思うのですが、元々軽量なルアーを扱う釣りにとっての+1.4gアップ(2.6g→4.0g)は大変に大きなもので、キャストの安定性と相まって飛距離を大幅に伸ばしてくれることが期待出来ます。実際にフィールドで試してみたところ結果はやはりその通りとなり、キャストの際にフェザーリングをしっかりやらないと狙ったポイントを大きく飛び越えてしまう程でした。沖合にあるブレイクラインなど、今まで届かずに諦めてしまっていたポイントを探れるようになるのは勿論のことですが、いつものポイントに対してより後ろに下がった立ち位置から魚に警戒心を与えないよう探ることが出来るようにもなります。これらはどちらも蝉の釣りに於いては非常に大きなアドバンテージとなり、攻略の幅をきっと広げてくれるに違いありません。
(上写真)美蝉(左)と大美蝉(右)
(上写真)水面に浮かぶ大美蝉(ダイビセン)※ 頭部分のスプリットリングは後付けしたものです
当日はまず最初に従来モデルである美蝉(ビセン)を使って、ブレイクラインの手前に広がる浅瀬(50~100cm程度)を広く探って行きました。もちろん魚を遠ざけてしまわないように入水はせずに、水際から一歩下がった立ち位置から狙うかたちです。目の前を左から右へと流れる湖流に対してアップクロスにルアーをキャストした後は、本物の蝉が流れるようにドラッグに注意しながら動きを見守りました。時計の針の10時から14時までをひと流しとした場合に、これを2或いは3等分したくらいのタイミングでブルッ!とロッドティップを震わせ波紋を作りルアーの存在をアピールしました(波紋を作らずにただ流すだけの方が効果的なこともあります)。これを手前、中間、沖側とそれぞれ2~3回繰り返し、それで反応がなかったら横に20メートルほど移動してランガンを続けました。 そしてこの作業を始めてから2時間近くが経過した頃でしょうか、目の前の水面が何の前触れも無しにボコッ!と鈍い音を立てました。あがってきた魚は本命のブラウントラウトでした。体色が濃くとても野性味あふれる個体だったのでおそらく相手は居着きのブラウンだと思います。これまでに小さなレインボーが一度出たきりで、その他は一切反応が無くかなり弱気になっていたところだったので本当に嬉しい一匹でした。(諦めなければきっとまだ出るぞ!)
(上写真)幸先よく一投目からレインボーが釣れましたが...
(上写真)美蝉に出たブラウントラウト 51cm(No.02 ハルゼミ・メスにて)
(上写真)とても野性味溢れる個体でした
そして湖岸線を3km近くに渡りこの作業を繰り返した後は、今度は折り返して沖にあるブレイクライン上を探って行くことにしました。従来品である美蝉(ビセン)では飛距離が足りずこれを探るのは難しいでしょうが、ニューアイテムである大美蝉(ダイビセン)なら十分に届く距離です。しかも今回は軽量ルアーの遠投性にも優れたロッド トラウティンスピン イル・フロッソ(TILF-72)を使用しているため、高い飛距離を毎回安定して出すことが出来ました。そしてこちらも先ほどのブレイク手前を探っていた時と同じように、湖流に合わせて極力ナチュラルドリフトとなるよう注意しながら探りました。そして朝のスタート地点に向けてランガンすることおよそ2時間、突如 ボコッ!という大きな音と共に目の前に水柱が上がりました。その後のやり取りはとても強烈なものでした。相手をやっとの思いで引き寄せたかと思うと、急に反転し沖へと向かって猛ダッシュ!!半端なタックルだったらきっとこの時にラインを切られていたと思います。ロッド イル・フロッソが急な負荷の変化に対してしっかり追従、きちんと仕事をこなしてくれたお陰で無事に取り込みに成功しました。相手は61cmのブラウントラウトでした。砲弾のような体形とあの走り、さらに体色の薄さなどからして相手はもしかすると回遊系の個体なのかも知れません。大美蝉とイル・フロッソ、このふたつがあったからこそ獲れたとても嬉しい一匹でした。
(上写真)大美蝉に出たブラウントラウト 61cm(No.29 ゴーストハルゼミGLにて)
(上写真)大美蝉とイル・フロッソだからこそ獲れた嬉しい一匹でした
(上写真)体色が薄めの回遊系の個体か?
(上写真)各ヒレがとても立派でとにかくよく引く個体でした
(上写真)その後直ぐに反応がありましたが、釣れたのは放流ものと思われるレインボートラウトでした
(上写真)湖畔のブナの木が沢山の実を付けていました
(上写真)夕マヅメはミノーをやる予定だったのですが、雷鳴が聞こえてきたため早帰りで終了となりました
(上写真)いろは坂を降りると、運転が出来ないほどの激しい雷雨に襲われました
(上写真)2019.06.25 加筆 この度、鱒の森 7月号(No.52)に中禅寺湖の蝉ブラの記事を書く機会を頂きました。今シーズン私にとっての蝉ブラの釣りは、自身で書いた記事の内容に誤りがないのか?今一度再確認するための釣行となりました。
(上写真)2020.04.19 加筆 この度、鱒の森 5月号(No.57)に中禅寺湖の蝉ブラの記事を書く機会を頂きました。本投稿には記さなかった内容について書き綴っております。
【使用タックル】 ⚫︎ロッド : TILF-72 トラウティンスピン イル・フロッソ (SMITH) ⚫︎リール : 13 セルテート2500 (DAIWA) ⚫︎ライン : バリバス ハイグレードPE 1.0号 (MORRIS) ⚫︎リーダー : バリバス トラウトショックリーダー フロロカーボン 10lb (MORRIS) ⚫︎ルアー : ・大美蝉(ダイビセン) (SMITH) ※ フック変更実施。ラインはアイのスプリットリング(後付け)に直結 ・美蝉(ビセン) (SMITH) ※ フック変更実施。ラインはアイのスプリットリングに直結 ⚫︎フック : シュアーフック Wトラウトタテアイ 4B (SMITH) ※ バーブは潰しました ⚫︎ネット : チェリーネット Lサイズ 旧タイプ サクラ (SMITH)